「仮定法」まずは頻出の4パターンを覚えよう!

学校英語が仮定法でわからなくなってしまった人、とっても多いです。でも、日常会話でよく使われるので、うまく使えると表現の幅がグッと広がりますし、よりナチュラルな会話ができるようになります。そこで、仮定法を3つの記事に分けて解説します。

まず第1弾として、仮定法の全体像と、最も使用頻度が高い4つのパターンを紹介しました。難しく感じるかも知れませんが、ネイティブなら4歳児でも使いわけていますから、とりあえず学校で習った難しい文法用語などは忘れて、新しく学び直すつもりで読んでみてください。

仮定法の構造

仮定法は2つの部分からできています。

最初が if 文で「もし」の条件。
次が、条件を満たした場合の「結果」です。

条件とは、「明日の朝寒かったら」「もし迷子になったら」「もしも宝くじが当たったら」などです。

結果は、「自動車で出勤する」とか、「門の前で待ってる」とか「上司をぶん殴って会社辞める」などです。まずは日本語で書いてみます。

仮定法を切り分ける2つの切り口

これらの例文には、「水を凍らせると氷になる」のような現象の説明もあれば、「もしもイケメンだったら、きっとモテモテだろう」のような白昼夢もありますし、はたまた「彼の前で素直に泣けていたら、今頃二人一緒にここで海を見つめていたのに」のような、過去の後悔もあります。

つまり、仮定法を分類する理解する切り口が2つあります。一つは、「現実なのかファンタジーなのか?」で、もう一つは「条件と結果はそれぞれいつの話か?」です。

条件と結果の関係は全部で11パターンあります。このうち、現実の話はわずか4パターンで、あとはすべてファンタジーです。

数が多いですが、とりあえず「現在、過去、未来の場合と、現実・架空の話があるんだな」くらいの理解で大丈夫。ちなみに日本語では迷うことなくすべて使い分けています。そんなに難しい話ではありません。

使用頻度の高い if

さて、全部で11パターンあっても、頻繁に使うのは一部です。また、ルールを覚える必要すらなく、生の英語をたくさん聴いたり読んだりしているうちに、自然に身に付きます。

とは言っても、とりあえずの足掛かりが欲しい方もいると思うのですね。

そんな方は、まずは次の4パターンだけ覚えてください。

パターン1 実現性が100%の約束事や自然現象を表す if

If 文:現在形
結果:現在形

これは「もし迷子になったら、門の前で待っててね」とか「5時になったら帰っていいよ」などの類です。仕事でもプライベートでも、普通に使います。このほか、「この家は雨が降ると雨漏りがする」など、100%実現することを言い表すのに使います。

If you get lost, please wait for me by the gate.
もし迷子になったら、ゲートで待っててね。

If Perry comes, tell her to wait until I get back.
もしペリーが来たら、私が帰ってくるまで待つように伝えてください。

すごく簡単です。

パターン2 確実性の高い未来を表すif

If 文:現在形
結果:未来形

「もし100万円貯まったら、会社を辞めるつもりだ」などのように、かなり確実性の高い未来を表現したい場合があります。この場合、will を使って意思の表明するのが割と普通です。もちろん、be going to を使うこともあります。

If I manage to save up 1 million yen, I will quit my job and start my own.
100万円貯められたら、会社を辞めて独立しようと思っています。

If it snows, I will just stay home.
もし雪が降ったら、ただ家に引きこもります。

パターン1が取り決めや約束事などの、100%確実に起こるであろう場合を表すのに使われるのに対して、パターン2はそこまで確実ではないけど、まあ多分こうするだろう、という予測や意思の表明などに使われます。

パターン3 夢や願望を語る if

If 文:過去形
結果:would + 動詞の原型

実現する見込みがほとんどない夢や願望を語る場合にも、よくif を使います。「もし宝くじに当たったら」とか、「上司があいつでなかったら」などがこのパターンです。また、夢といっても、悪夢のような最悪のシナリオを想定する場合にも、よく使われます。

If he weren’t my boss, I would work more willingly.
もしあいつが上司でなければ、もっと喜んで仕事をするのに。

そうは言っても、現実には「あいつ」が上司です。なので、この願望は実現性がありません。この場合、ファンタジーであることを示すために、if 文を現在形から過去形にし、will を would に変えるお約束があります。なお、if 文のbe 動詞がam やis でも、構わず全部wereとします(ただ、口語ではしばしば was も耳にします)。例文を見てみましょう。

If there were less traffic, we would arrive there on time.
もっと交通量が少なければ、時間通りに到着するのに。

実際には道が渋滞しており、時間通りに到着する見込みはありません。

If the printer were just a little cheaper, I would just buy it.
プリンターがもう少し安ければ、つい買ってしまうだろう。

現実には値段が張るため、衝動買いに至っていません。

If I were you, I would just take the job.
もし俺がお前だったら、その仕事、引き受けるけどね。

自分は他人になれないので、仕事を引き受けることはできません。

これはものすごくよく使うので、覚えておいて損はなしです。

パターン4 過去の「たられば」を語る if

If 文:過去完了形(had + 過去分詞)
結果:would +現在完了形(would + have + 過去分詞)

「彼女と喧嘩しなければ、一緒に映画を見に行けたのにな」とか、「もう少しちゃんと勉強しておけば、いい大学に入れたのにな」などのように、過去の後悔を語る場合によく使う文型です。このほか、「あのとき一緒の飲みに行ってたら、次の日の試験はやばかっただろう」など、危うく危機を逃れた場合などによく使います。

まずif 文ですが、架空の過去の話なので、単に過去形ではなく、過去完了形にします。つまり、

現在の架空の話→過去形
過去の架空の話→過去完了形

となります。

そしてその上で、結果の方も、単にwouldをつけるだけでなく、would+現在完了形にします。つまり、

現在の架空の結果:would+動詞の原型
過去の架空の結果:would +現在完了形(would + have + 過去分詞)

となります。

それでは例文です。

If I had studied harder, I would have passed the exam.
もっと頑張って勉強していたら、試験に合格していただろう。

過去の努力不足を嘆いている状況です。実際にはたいして頑張らず、試験にも合格しませんでした。

If I had taken a taxi, I would not have missed my flight.
タクシーに乗っていれば、飛行機に乗り遅れることはなかっただろう。

タクシーに乗らなかったことを悔やんでいる状況です。
実際にはタクシー代をケチって電車やバスを乗り継ぎ、飛行機に乗り遅れてしまいました。

練習してみよう!

それでは最後に練習です。

次の日本語は、どのように表現できるでしょうか?
文章を直訳したり、翻訳ソフトに使ったりせずに、「自分ならこういう場合には、どんなふうに言うだろうか?」と考えてみてください。

約束事や自然現象

1. もし今月の家賃が払えないようでしたら、退去していただきます。

2. 赤と青を混ぜると、紫になるよ。

3. もし5時になっても僕が戻らなかったら、自分で帰宅してね。

確実性の高いif

4. もし雨が降ったら、この家は多分雨漏りするだろうなあ。

5. もしこのまま物価が上がり続けたら、みんなカリフォルニアから出て行っちゃうだろうな。

6. これ以上雨が降らないと、今年もまた山火事が起きるだろうな。

夢や願望を語るif

7. もし明日海外渡航可能になったら、すぐマチュ・ピチュに行くよ。

8. もし失業したら、とりあえず引きこもるわ。

9. もう少し背が高かったら、絶対バスケやるよ。

過去の「たられば」を語る if

10. もしあの時に転職する勇気があったなら、もう少し収入のいい仕事に就いていただろう。

11. もしあの日に風邪をひかなかったら、全国大会に出場していただろう。

12. あの日に新しいレストランを入ってみなかったら、あなたと知り合うことはなかっただろう。

解答

では解答です。一つの解答例と考えて、参考にしてください。絶対の正解というわけでもなく、他にも言い方が色々とあり得ます。なので、これに囚われないようにしてください。

1. もし今月の家賃が払えないようでしたら、退去していただきます。
If you can’t pay this month’s rent, you have to move out.

退去するはmove out です。なお、これは二番目の文型を使って、You will have to move out. とか、 you will be asked to move out.のようにしても別に不自然ではありません。ただ、契約書などに記載する場合などは、現在形で書くのが普通です。なぜなら、100%履行しなければならないからです。

2. 赤と青を混ぜると、紫になるよ。
If you mix red and blue, you get purple.

これはそのまんまです。

3. もし5時になっても僕が戻らなかったら、自分で帰宅してね。
If I’m not back by 5 o’clock, please go home on your own.

この解答例にとらわれず、結果を “you have to go home on your own.” としてもいいですし、二番目の文型を使って、 you will have to go home yourself. としても違和感ありません。

4. もし雨が降ったら、この家は多分雨漏りするだろうなあ。
If it rains, this house will probably leak.

こんなふうに、極めて高い確率でこうなるだろうなあという場合にもwillを使います。「高カロリーのものを食べ続けたらデブるだろうな」とか「このまま勉強しないでいると、希望の大学に入れないだろうな」なども、同じような言い方をします。

5. もしこのまま物価が上がり続けたら、みんなカリフォルニアから出て行っちゃうだろうな。
If prices keep going up, everyone will move out of California.

「出ていく」はmove out でもいいですし、単にleave でも別に問題なしです。

6. If it doesn’t rain any more, there will be another forest fire this year.

「また〜が起きる」は there will be another が決まり文句です。もちろん、will をbe going to にして、there is going to be another でも問題ありません。そういう言い方もよく耳にします。
また「これ以上雨が降らないなら」は、if it is not going to rain any moreと未来形にしても構いません。これについては、次回解説します。

7. もし明日海外渡航可能になったら、すぐマチュ・ピチュに行くよ。
If I could travel abroad tomorrow, I would go to Machu Picchu right away.

“can travel” を過去形にして、”could travel” とします。これによって、これがあり得ない想定であることを明らかにします。そして次にwill の過去形のwould を使うことで、またこれも、実現性がない、架空の話であることを表現します。

8. もし失業したら、とりあえず引きこもるわ。
If I lost my job, I would just never leave home.

これを100%現実する話として書くなら、”If I lose my job, I just never leave home.” としますが、「まあそんなことあり得ないけど、もしも失業したら」というニュアンスを持たせたいのであれば、if文を過去形、そして結果をwould+動詞の原型として、架空の話にします。

9. もう少し背が高かったら、絶対バスケやるよ。
If I were taller, I would definitely play basketball.

現実に急に背を伸ばすことはできないので、If I were taller とします。

10. もしあの時に転職する勇気があったなら、もう少し収入のいい仕事に就いていただろう。
If I had had the courage to look for other opportunities, I would have gotten a better-paying job.

もう少し単純に、 If I had had the courge to go look for other jobs, としてもいいです。なお、go look のように go にもう一つ動詞を繋げて 「〜しにいく」とするのは、口語では極めて一般的な表現方法です。ここでは説明を割愛しますが go get, go change, go swim などなど、頻繁に耳にします。

11. もしあの日に風邪をひかなかったら、全国大会に出場していただろう。
If I hadn’t caught a cold that day, I would have made it to the national championship.

全国大会は、national championshipやnational tournamentなどと表現します。ここでの「いける」は進出する、という意味ですので、これは “make into” 方が一般的です。

12. あの日に新しいレストランを入ってみなかったら、あなたと知り合うことはなかっただろう。
If I hadn’t walked into a new restaurant that day, I would have never met you.

この文章はこれ以外にはあまり上手い訳がない気がしますが、いかがでしょうか?

生きた英語にたくさん触れよう!

今回は最も頻繁に使用する仮定法4パターンを紹介しました。

ただ、この記事を読んだり、ちょっと問題集を回すくらいでは、実際の会話のシーンで、仮定法を淀みなく使えるようにはなりません。実際の会話では、「if の後にwould + 現在完了が来たから、これは過去のたらればの話だな」などと考えていると、あっという間に取り残されてしまうからです。

聴いた英語がそれがそのまま即座に理解できるようになるには、まず大量の英語を読んだり聴いたりして、これらの文型に何度も遭遇し、文型や語感の違いを感覚的に捉えていく必要があります。また、この際に触れる英語は教科書や問題集の例文ではなく、podcastやYouTube ビデオや洋書など、あくまでネイティブ向けに作られたコンテンツを意識してください。これ、本当に重要です。

「問題集の反復」と「多読多聴」、実際の会話に役立つのはどっち ?

騙されたと思って、ぜひ地道に大量の英文に触れ続けてください。

Brightureでできること

Brightureでは特に「文法のクラス」というのは用意していません。次の3つの授業で文法の理解を深めていきます。

Everyday Speech

英文法やイディオムの学習を目的とした初心者〜中級者向けの授業です。

レッスン内容:Everyday Speech

Reading and Writing

Reading and Writingは、ブライチャーで英語力の基礎固めと位置付けられる重要なマンツーマン形式の授業です。課題図書をこなすことで自然な英文に大量に触れ、英作文をすることで文法のミスや不自然な言い回しを減らしていきます。

レッスン内容:Reading and Writing

Daily Conversation

日常会話でよく使う言い回しを学ぶクラスです。こうした初歩的な言い回しも丁寧に指摘してくれます。

レッスン内容:Daily Conversation

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