苦節5年、TOEIC900でも喋れなかった英語力がフィリピン留学で急上昇した理由

TOEIC900点、海外営業部勤務の阿部洋さんにインタビュー。華やかな肩書とは裏腹に、英語苦労人。独学で5年間取り組んでも、ほとんど喋れませんでした。しかし、1週間のブライチャー留学後、効率的に勉強できるように。見事、海外営業部への転属を果たしました。

阿部洋さん /30代 /企画・営業/ 3週間(1回目:1週間 / 2回目:2週間)

阿部さんの経歴を教えてください。

大学卒業後、メーカーの企画部を経て、現在は海外営業を担当しています。

TOEICで900点取得していますが、英語は学生時代から得意だったのでしょうか。

暗記中心の授業で嫌になり、センター模試で偏差値50を切るなど大の苦手。大学受験でも足を引っ張りましたが、5年前に、海外営業部へ行くよう命じられたのをきっかけに、勉強を始めました。

当時の英語力を教えてください。

ほぼゼロです。TOEICを受けたら340点でした。

どのように勉強したのですか。

「英語上達完全マップ10ヶ月やってみた」というサイトで、10ヶ月、1500時間勉強してTOEIC890点を取った人の勉強法が紹介されていたので、それに沿って、学習を開始しました。文法書を読みながら、「英語耳」という本で発音を勉強。「音読パッケージ」でディクテーションやリピーティング、シャドーイングを行い、「瞬間英作文」を丸暗記。

3年かけて1500時間勉強しました。

TOEICのスコアは伸びましたか。

なぜか、ほとんど伸びませんでした。2年目に受けたTOEICは510点、もう1年やっても515点……。諸事情で、海外部署から元の部署に戻ることになり、英語を使う機会も皆無に。

心が折れそうでしたが、将来を考えて、勉強は続けました。

515点から、どのように900点までスコアを伸ばしたのですか。

2014年から「Enjoy Life in English」というサイトで紹介されている方法で、TOEIC対策を開始しました。すると半年後には840点、その一年後には900点にまで伸びました。

なぜ急激にスコアが上がったのでしょうか。

TOEICの参考書を使って勉強すると、高得点を取るためのテクニックが身に付くのです。リスニング問題では、どこに注意して聞けばいいか分かるようになるし、リーディング問題では、タイムマネジメントが上手になって、より多くの問題を解けるようになる。

目標だった900点が取れたので、TOEIC対策は卒業。次はアウトプットの能力を鍛えるため、オンライン英会話でスピーキングの練習を始めました。

喋れるようになりましたか。

半年以上続けて、自己紹介や簡単な文章で会話できるようになりましたが、それ以上は伸びませんでした。先生が優しすぎるのです。とにかく褒めてくれるし、文法をミスしても、あまり指摘してくれない。厳しくしてとお願いしても、やはりバラつきがある。

もっと厳しいレッスンを受けたいと考え、インターネットで語学学校を調べると、セブで1、2を争うほど勉強量が多い学校としてブライチャーが紹介されていたので、留学を決めました。

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1回目のブライチャー留学:TOEIC対策の限界を痛感

初めてのブライチャー留学は1週間でした。いかがでしたか。

まず、先生のレベルが衝撃的に高かったです。TOEICのリスニング問題やオンライン英会話の先生よりも、喋るスピードが圧倒的に早いし、使う単語もずっと難しい。

「Social Conversation」では、先生たちの話についていけず、頭がフリーズ。質問されていることにすらに気づけなかったことも。

読み書きの訓練もしたことがなかったので、「Writing reviews」と「Enhancing Expressions」の宿題に時間がかかり、翌日の授業までに終えることすら、やっとの状態でした。

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授業紹介:Social Conversation

5年間頑張ったのに、ショックだったのではないですか。

TOEICのスコアと英語力は関係ないと分かっていたけれど、想像以上に辛い1週間でした。先生やスタッフのみなさんの励ましがなければ、泣いていたかもしれません(笑)。でも、自分の足りないところが明確になったので良かったです。

帰国後は、勉強内容を一新。語彙力強化、読書の習慣化、ネイティブの友人からスピーキングやエッセイの指導を受けるなど、毎日欠かさず、最低2時間、弱点強化に取り組みました。すると3ヵ月後、努力が認められたのか、再び海外営業部に配属されたのです。

さらに磨きをかけようと、大手ビジネス英会話学校に通い始めたのですが、ブライチャーと比べると緩かった。とにかく、先生たちが ”Very good!” と褒めてくれるのです。

復習用に録音しておいたレッスンを聞き直して、愕然としました。文法ミスは多いし、言葉に詰まって黙っている時間も長い。先生の質問を勘違いして、ズレたことを喋り続けていることも。

同じような感想を、他の方からもよくお聞きします。

日本の英会話学校の多くは、生徒をネイティブと渡り合えるレベルに引き上げる気がないのだと思います。だから、他の日本人生徒と比較して多少流暢だったり、堂々と喋れるだけで褒めてくれるのでしょう。

もっと厳しくビジネス英語を指導してもらうため、2017年に2回目のブライチャー留学をしました。

2回目の留学で、適切に勉強できていることを確認

前回の留学と比べて、英語力は伸びていましたか。

リスニングとスピーキングで大きく変化を感じました。

まず、「Social Conversation」では、話の流れを見失いそうになっても、聞き取った単語と前後関係から意味を類推できました。

また、「Group Listening and Speaking」では、自分が知らないことについて話さなくてはいけないときでも、適当に喋りながら、考えをまとめる時間が稼げるようになっていました。

授業紹介:Social Conversation
授業紹介:Group Listening and Speaking

どうして1年間で、ここまで成長できたのでしょうか。

前回の留学で把握した弱点の強化に集中して、無駄なことを一切やらなかったからだと思います。語彙も増えたし、以前よりも余裕を持って英語でのコミュニケーションに臨めるようになりました。

ただ、ネイティブが早口で喋る音声の聴き取りは、まだ難しく感じます。今後もトレーニングが必要ですね。

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留学する最大のメリットは、自分の弱点に気づけること

留学の目的だったビジネス英語は学べましたか。

「Business Coaching」では、レポートの提出が遅れる部下や会議に集中しない同僚を注意するなど、ビジネスの現場で起こりうる状況に対処する練習をしたのですが、まったく歯が立たなかった。

のらりくらりと言い訳する相手に、自分の意見を述べるだけで精一杯。考えをまとめるのに時間が掛かり過ぎて、反論され放題。部下を叱るときも、話すスピードや声のトーンにまで気を使えず、緊張感のある雰囲気を作れない……

相手役の先生たちや、ペアを組んだ青山周平さんに何度も言いくるめられ、冷や汗が止まりませんでした。

英語で考えるスピードをもっと上げたり、より洗練された言い回しを覚えないと話にならない。また勉強し直します。

授業紹介:Business Coaching
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前回同様、新たな壁に直面したんですね。

だからこそ、ブライチャーに留学する意味がある。

心地良いレベルで、漫然とオンライン英会話や語学学校に通っていたら、足りないところには絶対に気づけません。

ブライチャーは、どんな人にオススメですか。

本気で英語漬けになって、自分の弱点を突きつけられる覚悟のある人に最適だと思います。

ただし、先生も生徒のレベルに合わせてゆっくり喋ってはくれないし、勉強量も多いので、文法や基本的な語彙は押さえてから来たほうが、絶対に良いです。

ありがとうございました。是非また留学しにきて下さい。

きっちり弱点補強して、リベンジします。そしてまた、新たな壁にぶち当たりたいと思います(笑)。