25 9月 初心者が3ヶ月のフィリピン留学で話せるようになるなんて嘘だと思っていたーープロサーファーを目指す木村美海さん。
全教科の中で英語が一番嫌いだったと話す木村美海さん。留学中は失敗を恐れず積極的に英語を使い続け、12週後にはすっかりコミュニケーションが取れるようになりました。
木村美海さん /10代/サーファー/12週間
ブライチャーに来るまでの経緯を教えてください。
小さい頃からずっとプロサーファーを目指していました。高校3年生のときに、もっと上のレベルを目指すなら環境を変える必要があると感じて、海外行きを決めたんです。そのために、語学学校で勉強することにしました。
父が松井博さんと知り合いだったので、ブライチャーの話は聞いていたし、ホームページや口コミサイトも見ていました。勉強するなら厳しいところに身を置きたかったので、ここに決めました。
自分と年齢やレベルが近そうな人の留学体験談も読みました。「最初はイエスとノーしか言えなかったけど3ヶ月で話せるようになった」とあり、そんなの絶対に嘘だと思っていました。きっとこの人は潜在的に能力があったか、ただならぬ努力をしたんだろうと。
でも、実際に留学してみたら、そこまで現実離れしている話ではないことがわかりました。今はその人の話がよくわかります。
英語は得意だったのですか?
サーフィンの練習で海外に行くことはありましたが、全然喋れないし、英語は全教科の中で一番嫌いでした。勉強はテストの前日にちょっと詰め込み学習をして、赤点を取らなければいいやという感じで。本当に何もわからなかったので、面白いと感じませんでした。
オーストラリア人とかアメリカ人のサーファーたちと会話をする機会はありました。彼らと話せたら楽しいだろうとわかっていましたが、何を言われているのか、どう話したらいいのかまったくわからない。すごくもどかしかったです。
英語は使わなければ意味がない
実際にブライチャーの授業を受けた感想は?
初日はすごく不安で、緊張して、正直に言うとすごく帰りたかったです。最初の授業で、好きなこと、サーフィンについて話してくれと言われたんですけど、何も言えなくて、やっとしぼり出した答えが、”Fun” の一言だった。自分はこんなにできないんだと思って、すごく落ち込みました。
でも、落ち込んでる場合ではないと思って、留学中はとにかく英語を使おうと決めました。机の上で勉強しても、結局英語は言葉だから、最終的には使わなければ意味がないと思ったんです。
よく先生と一緒にランチに行っていましたね。
自分から誘ったら絶対に断られることはないと思ったので、話せなくても積極的にトライし続けました。
最初は全然喋れなくて苦しかったけど、2ヶ月、3ヶ月と経過するにつれて、どんどん喋れるようになってきて。今では自然にコミュニケーションが取れるようになっている実感があります。
ブライチャーで与えられたことだけをやる
もうひとつ、ブライチャーで与えられたことだけをやろうと決めました。だから、こちらに来てからは文法書も参考書も一切開きませんでした。他のことをやってどっちつかずになるのは避けたかったんです。
授業や課題のレベルを上げたり下げたりもしませんでした。あなたは今このレベルだと出されたものを、わざわざ自分から変える必要はないと思うんです。
もし、出された課題が早く終わって時間が余ったら休息に充てればいい、その時間を別の勉強に充てる必要はないと考えました。課題は決して楽ではないし、もし楽だと感じるなら、それは自分が進歩したんだと思えばいい。反対に、もし難しいと感じたら、ただ挑戦すればいいと思っています。
今振り返ってみて、この決断は正しかったと思います。結果、来たときは Beginner1 だった評価が、今は Intermediate1 になりました。ここでやってきた勉強方法は間違っていなかったと確信しています。
*ブライチャーのレベル評価は、Beginer1、Beginer2、Intermediate1、Intermediate2、Advanced の5つのカテゴリーに分類されます。
具体的に、どんな勉強をしたのですか?
リーディングの授業は、 ”Frog and Tord” という絵本から始めたのですが、意外と知らない単語や表現がたくさんありました。例えば ”cry” という単語を「泣く」ではなく「叫ぶ」という意味で使うとか、いろいろな発見があって、すごく役に立ちました。読書量を増やせば語彙が増えて、話せるようになると感じました。
また、授業や会話の中でのわからない単語は、必ずメモを取って後から意味を調べました。それを繰り返すうちに語彙が増えたように思います。
最初の頃は、先生の質問がわからなくて何をやるのかすらわからなかったのですが、聴いて話してをたくさん繰り返すうちに少しずつ耳が慣れてきました。まだニュースは知らない言葉が多く難しいですが、語彙が増えればある程度聴けるんじゃないかと思えるようになりました。
サマリーやエッセイも、最初は日本語で書いてから英語に訳していたのですが、しばらくしたらアウトラインだけ日本語で書いて、最終的には英語だけで考えて書くように変わっていきました。
3ヶ月の間にカリキュラムも結構変わりましたね。
最初の1ヶ月は読み書きと発音、次の1ヶ月はスピーキングに集中的に取り組みました。アカデミックアドバイザーの先生が、常に自分の学習状況を見てくれていて、いろいろな方法を提案してくれたんです。
将来海外に行くなら特にスピーキングが必要だろうということで、スピーチのクラスが加わりました。提案内容に納得したので、何の迷いもなく始めました。
やったことはすごく役に立ちました。会話の中で音の繋がりなどが無意識でできるようになった。文章を見るだけで、この音は消していいとか、この音は繋がるというのがわかるようになったんです。
早く喋ると間違うことも多いけど、どうやったらその音が再現できるか、音の出し方は全部理解したと思っています。文字を見たときに、舌をどう動かせばいいかはわかる。話している最中に間違えたときにも、何を間違ったか自分で気づいて正せるようになりました。
会話の中身に集中して、文法や発音を意識しなくても話せるようになってきたときに、レベルが上がっていることを実感しました。
木村さんのスピーチのクラスの様子。(音質が悪く、申し訳ありません)
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全部やって、はじめて力がつく
この期間は毎週欠かさずプレゼンテーションに取り組んでいましたね。
はい、結果的に12週間の滞在中に8回プレゼンテーションをすることができました。スクリプトを書いて、声に出して話して、質疑応答もあって。準備も含めて、プレゼンテーションにはライティング、スピーキング、発音などすべての要素が入っていると感じました。
ネタを見つけるのは大変でしたが、シンプルに面白いと思うテーマにしました。実際、みんなが面白いと思って聴いてくれることが一番のモチベーションになりました。
声を大にして言いたいですけど、毎週プレゼンテーションをするのは正直すごく辛かったです。準備のため、授業や課題だけに集中しきれないので、自己管理が必要でした。プレゼンテーションをやるなら、土日のうちにスクリプトを完成させることをお勧めします。
木村さんのプレゼンテーション
いろいろやりましたが、印象的だった授業はありますか?
全部です。全部やって、はじめて力がつくと思います。僕は初心者だったので、与えられたことを全部やって、吸収できるものは全部吸収しないといけないと思っていた。だから、読むことも、書くことも全部必要でした。
話せるようになるために、読み書きは必要ないと思っている人はいると思うんです。喋れればいいじゃんみたいな。でも、ちゃんと読み書きができないと喋れるわけがないと思います。
時間をかけて書いた文章ですら崩れているのだから、頭の中で瞬時に作った文章はなおさら崩れてしまう。その精度を高めていくためのベースに読み書きがあると思います。
ひたすら喋って喋って喋って、それを直されて改善していく方法もあるかもしれないけど、リーディングとライティングも同時にやったほうが、早く上達すると思います。
もちろん話すことが一番大事ですが、より効率的に、ロジカルに覚えるためには読み書きは間違いなく必要。ただ喋っているだけより、確実に近道だと思います。
復習はしていましたか?
本当はしたかったんですけど、なかなか時間がとれませんでした。与えられた課題をやって、とにかく英語を浴び続けたという感じです。結果、残るものがあればいいかなと。
もしかしたら、ちゃんと復習もやっていたら成果は1.5倍くらいになっていたかもしれないけど、それをやったら僕は息が詰まってパンクしていたと思います。だから、土曜日はちょっと勉強もしたけど、ジムに行ったり、モールに行ったり、しっかり休息を取ってリフレッシュしました。
復習は、もちろん、やれる人はやったほうがいいけど、なかなかやれるもんじゃないというのが正直な感想です。やる時間もなかったし、自分のベストは尽くせたかなと思うので、仕方がないと納得しています。
今のレベルを気にして可能性に蓋をしてほしくない
今後の目標を教えてください。
まずはプロサーファーになること、これが一番です。プロサーファーになって、それから活動する道を模索していきたいと思っています。
それと、海外に住んで、もっと英語を話せるようになりたいです。だから英語の勉強は続けていきます。
最後に一言、お願いします。
ブライチャーは、上級者向けとかビジネスライクだという話はよく聞きますけど、決してそんなことはないと思います。もし困っているなら来たらいいと思う。
今の自分のレベルはまったく問題ではないし、考えるところはそこではない。今のレベルを気にして自分の可能性に蓋をしてほしくないと思います。
もし英語が本当に必要だと感じているなら、とにかくやってみようという気持ちを大事にして、踏み出してほしい。
きついけど、その先に自分の目標に近づく何かを得ることができる。僕は初心者レベルから始めて、しっかり上達することができた。だからそれは自分が証明できたと思っています。
敷居が高いと恐れる必要はないので、ぜひトライしてみてください。
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