31 7月 目標は海外のエンジニアと自由に雑談できるようになることーー転職前に3週間のフィリピン留学に臨んだITエンジニアの掛足慎太郎さん
仕事や会議はそつなくこなせるけれど、ちょっとした雑談が難しいと感じているITエンジニアの掛足慎太郎さん。転職前に英語力に磨きをかけるため、3週間のフィリピン留学に臨みました。
掛足慎太郎さん/40代/ITエンジニア/3週間
お仕事と留学までの経緯について教えてください。
IT業界で、エンジニアとして20年間働いてきました。8月に転職が決まり、少し時間ができたので、以前から興味のあった英語学校へ留学することにしました。
仕事ではどれくらい英語を使っていたのですか?
海外にいるエンジニアとは日常的に英語のメールでやりとりしていました。週に一度、進捗報告のためのミーティングがあって、そこでは英語で話していました。
ただ、思っていることをスムーズに表現できるわけではなく、もう少し改善したいと常々思っていました。というのも、ミーティングでは毎回同じような内容を話すことが多く、どうしても単調になりがちで、単語とか言い回しが増えないんです。
だから、ミーティングはそつなくこなせるけど、たとえば外国人が訪問してきたときに一緒に食事に行ったりすると、天気の話くらいしかできませんでした。会議よりも、ちょっとした雑談に難しさを感じていました。
英語のまま考えないとだめだ
具体的には、どんなところに課題を感じていたのですか?
アウトプットが課題でした。頭の中で日本語で考え、それを英語に変換して話すと、どうしてもタイムラグが生じてしまうんです。だから、英語を聴いて、英語で考えて、英語で話す思考回路ができたらいいなと思っていました。
フィリピン留学を選んだ理由は?
松井さんのツイッターをフォローしていました。いつだったか、松井さんが英語のまま考えないとだめだという趣旨のコメントを書いていたのを読んだのです。
今回、休みができて「あっ、チャンスだ!」と思ったときに、自然と松井さんとブライチャーが頭に思い浮かびました。だから他の学校を調べたりはしませんでした。ホームページを見てビジネスカリキュラムがあることも知っていたので、自分には合っているんじゃないかと思っていました。
留学するにあたって何か具体的な目標はありましたか?
発音を改善したかったのと、アウトプットを強化したいと思っていました。具体的には、英語で考える頭を養うというところです。だから、たとえば宿題でエッセイを書くときも、なるべく英語で考えて書くように心がけました。
関連記事:「日本語を介した英語学習」と「英語を英語で覚える」では、どちらの方が有効か?
日本にいるときよりも体調がよかった
実際に留学してみた感想は?
授業を6コマ、6時間集中して英語を浴び続けるのは、思っていた以上に結構大変で、初日は脳みそがびっくりするというか、煙が出そうなくらい疲れました。
宿題の量も多かったです。覚悟して来ていたんですけど、想像以上。1週目にびっくりして、少し慣れてきたと思ったら2週目はビジネス系のカリキュラムに変わってさらに増えて、本当に大変でした。
睡眠時間は十分に確保できましたか?
はい。12時とか遅くても1時には寝て、朝は早起きして、しっかり朝ごはんも食べて、日本にいたときよりも規則正しい生活ができました。
週末はモール内にあるジムに行って走ったりしていたので、体調は日本にいたころよりも格段によくなった気がします。
その他の生活環境はいかがでしたか?
宿泊した東横インが素晴らしく快適でした。ベッドも大きいし、毎日ベッドメイクしてくれるし、トイレの紙も流せて、ほとんど日本にいるのと変わらない生活ができました。
食事もほとんどモール内で済ませることができました。モール内のレストランは種類も多く、おいしいので、食事に不自由することはなかったです。ローカルフードも日本食レストランもおいしくて何度か行きました。
生活面での不安がなく、快適に過ごせたので、勉強に集中できました。
RとLが聴き分けられるようになった
授業はどうでしたか?3週間で、実感できる成果はありましたか?
PP(フォニックスと発音のレッスン)がすごくよかったです。
今まではなあなあでやってきて、なんとなく文脈で判断していたのですが、ブライチャーに来て、発音は重要だからちゃんとしなさいと言われて、特に最初の1週間は集中して取り組みました。
なかなか舌が思うように動かないんですけど、授業では鏡で舌の位置や動きを確認しながら、面と向かって、こうやって動かすんだというのをとても丁寧に教えてもらえたので、初めて理解できました。
成果としては、まだ完全ではないけど、たとえばLとRの違いが感覚としてわかるようになってきました。耳が慣れてきたのか、音を聴き分けられるようになってきたのは、すごく大きな変化です。
単語単位だったら気をつければ言われたとおりに発音できるようになってきましたが、文章の中のRやL、Thの発音は長年自己流でやってきた癖がどうしても出てきてしまうんです。癖を取り除いて、教えてもらった正しい舌の動きで発音できるようになるのが今後の課題です。
他に印象的だった授業はありますか?
BC(ビジネスコーチング)が印象に残っています。今まで実際にビジネスで経験してきたシチュエーションを超えたシーンやシチュエーションがあって、新しい気づきがたくさんありました。
たとえば、上司に休暇を申請する場合、実際の仕事だったら「はい、いいですよ」となるところが、授業ではダメだと言われて、いろいろ理由を挙げて上司を説得しないといけない。交渉しなければ休みを取れないというのは新しい発見でした。
授業中は、常に先生二人からやんややんや言われ続けて、会話が止まると話し続けなさい、「あー」とか「うー」とかフィラーが出てくると即座に「あーじゃない!」と注意されて、とても厳しかったですけど、とても勉強になりました。
それと、プレゼンテーションは、まだ上手にはできませんが、準備をして、練習をして、みんなに聴いてもらって、後からビデオを見て、言われたことが全然できていなくて反省して、でもそれがまた勉強のモチベーションになって、とてもよい経験でした。
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留学で大きな負荷をかける
今後の目標を教えてください。
すごくいい形で3週間勉強を継続できたので、仕事が始まってからも、同じペースでやるのは難しいとしても、なんとか勉強を継続していきたいです。特に発音は身につけた舌の動きなどを忘れないように、継続していこうと思っています。
最終的な目標としては、ネイティブとスムーズに話せるようになりたいです。
最後に、他の英語学習者の方に一言お願いします。
英語学習は筋トレと同じで、一日で達成できることではないから、継続してやらないとだめ。ただ、たまにいつもより重りを増やしてトレーニングするように、勉強でも短期的に大きな負荷をかけることはとても効果的だと感じています。今は3週間で鍛えた筋肉を落とさないように、またしっかり継続していきたいと考えています。
メッセージとしては、ブライチャーは、自分が経験したので、手放しでお勧めできます。3週間経験して、本当に大変だけど、やればやっただけの見返りはあると思います。
それと、留学されるときには、インスタントコーヒーを持ってくることをお勧めします。コーヒーはこちらだと少し割高な印象があって、ホテルにもコーヒーはあるんですけど、あっという間になくなってしまいました。僕は日本から持ってきていたんですけど、思っていた以上によく飲んだので、これからフィリピン留学される方は、インスタントコーヒーを持ってくるといいかなと思います。