【英文法解説】関係代名詞 that とwhich の使い分けを解説します

Brightureの生徒さんからよくある質問に、関係代名詞のThat と which の使い分けがわからない、というのがあります。

これ確かに、かなりわかりにくいですよね。この記事ではどう使い分けるのかざっくりと説明してみることにします。

関係代名詞ってなんだっけ?

関係代名詞って苦手な人が多いと思います。しかし、別にさほど難しくはありません。これは、文章内のある名詞により詳しい説明を加えたいときに使う文型です。

例えば、

We saw a car.
私たちは車を1台見ました。

The car was driving really fast.
その車はすごく飛ばしていた。

という2つの文章があります。これをわざわざ2つの文章に分けず、

We saw a car that was driving really fast.
私たちは、すごく飛ばしている車を見ました。

と、that などの代名詞を使って繋げることができます。

実際に話すときには、こんなふうに別々の文章を作ってから繋げるなんてことはしませんので、最初にまず

We saw a car. . .

と言ってしまってから、

. . . that was driving really fast.

というふうに説明を加えていく感じです。

説明の対象が人間の場合には、who を使い、その後ろに人物の説明を足していきます。

I know a girl.
I know a girl who can sing really well.
I know a girl who goes to a medical school.
I know a girl who likes to eat all the time.

この他に whose, whomもあります。それぞれ所有格、目的格に説明を加えたいときに使いますが、この記事で説明したいのは that とwhich の違いですので割愛します。

そして、ここで that に加えて登場するのが、曲者の which です。いったいthat と whichはどのように使い分けするのでしょうか?

どちらを使っても大きな違いはない

まず最初に言っておきたいのは、that と whichのどちらを使っても大きな違いはない、ということです。ですので、基本的にはあまり気にしなくても大丈夫です。

例:
This is the pen that I bought last week.
This is the pen which I bought last week.

どちらも、「これは先週買ったペンです」で、that とwhich はどちらを使っても特に大きな問題はありません。

ただ、that と which には微妙な違いがあります。ですのでフォーマルな手紙や、論文などの際には、違いを把握して書いた方がいいですが、極端に気にする必要はありません。ハッキリ言って、ネイティブでも割と頻繁に間違えることの一つだからです。

そうは言っても英語圏への進学を考えている方や仕事で日常的に英語を使う方にとっては気になることの一つだと思いますので、なるべく平易な説明を試みたいと思います。

that とwhichの語感の違い

まず、関係代名詞は一度忘れて、that と which の語感の違いについて説明します。

まずこの that と which という単語、that の方がやや限定的な意味合いを持ちます。

例えば2人の友達からペンを1本ずつ借りたとします。ところが返すときになって、どっちが誰のだったかわからなくなってしまっとしましょう。

もしもどっちか全くわからなければ、

Which is your pen? The red one or the blue one?

などのように which を使って尋ねます。

しかしもしも、「確かこっちの赤い方がAくんのだった」とある程度限定できるのであれば、赤いペンを手にとって、

Is that your pen?

と、that を使って指し示します。つまり、that の方がwhichよりも限定的で、制限が強いのです。

また、自分の子供が頑張りを見せたときなどは

Yes. That’s my boy!

などと言ったりもします。「それでこそ俺の子だ!」みたいな感じですね。

有名なシェイクスピアの戯曲、ハムレットにも次のような独白があります。

To be or not to be, that is the question.
いったいどうしたらよいのか、問題はそこだ

他にも「これでなければならない」と限定的なニュアンスをもたせたいときには、that で導きます。

That is the key.
それこそが鍵だ。

That is not the case.
それは当てはまらない。

あるいは「それだ!」と言いたいときには “That’s it!”と言ったりもします。

このように that という代名詞には限定する働きがあることを覚えておいてください。そしてこれを踏まえた上で、次は関係代名詞に話を戻したいと思います。

制限用法ってそもそもどういう意味なの?

さて、おそらく大半の人は、代名詞 thatと which の違いを次のように習ったのではないかと思います。

that… 制限用法
which… 非制限用法

ただ、これだけだと多分頭の中が「???」となってしまう人も多いのではないでしょうか。僕も習ったときには全くわからず、とりあえずこの二つの違いには目をつぶりました。

何年もしてから調べ直したので、ちょっとここで整理してみます。

まず、この制限用法、非制限用法というのは、それぞれ、restrictive clause と nonrestrictive clause の和訳です。この restrictive という単語には、「制限的な」「限定的な」「拘束的な」という意味があります。

制限用法….restrictive clause
非制限用法…nonrestrictive clause

そして制限用法と非制限用法には、それぞれ次のような違いがあります。

制限用法….restrictive clause
①名詞に追加情報を加えて対象を限定する
②追加情報がないと、真意が伝わらない
③追加情報を省くと、意味が変わってしまう

非制限用法…nonrestrictive clause
①おまけの説明を加えるだけ
②追加情報によって対象が限定されない
③追加情報を省いても、意味が変わらない

次に具体的な例を見てみましょう。

例1

ここに2つのバケツがあるとします。

そして、水が入った方のバケツが必要だとします。するとこんなふうに言うことができます。

I need the bucket that has water in it.

これが制限用法です。バケツに「水が入っている方」という情報を加えて、限定しているからです。

もしこの文章から、that 以下の追加情報をとってしまって

I need the bucket.

にしてしまうと、いったいどっちのバケツが必要なのかわからなくなってしまいますますから、話が通じなくなってしまうのです。

しかし今度はここに、そもそも水の入ったバケツしかないとします。

この状況ならば、単に

I need the bucket.

だけでも通じます。しかし、

I need the bucket, which has water in it.

とおまけの情報を足してあげることもできます。しかしこれは、あくまでおまけの情報ですから、あってもなくても本来の意味は変わりません。ここではthatは使えず、「,which」の方が適切というわけです。

例2

仮に、私が3台の車を持っていたとします。

しかし、このうちの一台のエンジンに問題があるため、修理に出されたとします。そんな場合は。こんなふうに言い表すことができます。

My car that has an engine problem is in the garage.

この文章を読むと、「私は少なくとも自動車を2台以上持っており、エンジンに問題がある車が修理に出されている」ということが読み手に伝わります。

ところが that 以下を取ってしまって

My car is in the garage.

としてしまうと、そもそも1台しか持っていない車がガレージに入っているのか、あるいは、仮に私が3台持っていることを知っていたとしても、どの車がガレージに入っているのか判断する情報が得られないのです。

つまりこれ、制限用法です。なぜなら that以下で ”has an engine problem”と限定されており、この部分の情報を取り除いてしまうと、どの車が修理に出されているのかわからなくなってしまうからです。

一方、そもそも車が1台しかないとします。

そしてこの車にはエンジンの問題があり、修理に出されているとします。すると、非限定用方で次のように表現することができます。

My car, which has an engine problem, is in the garage.

こちらの場合はそもそも1台しか車がないわけですから「どの車?」という問題は起きません。つまり、which 以下は付加情報に過ぎないのです。ですから、which 以下をとってしまって

My car is in the garage.

としても、別に文意は変わりません。

まとめ

なんとなくイメージが湧いてきたでしょうか?

このほか、「カンマ(, ) の有り無しで、それぞれ非制限用法、制限用法」と習った方もいると思うのですね。はい。これも正しいです。ただ、制限用法は that で、非制限用法では「カンマ(,)+ which」とした方がずっと自明でわかりやすいです。

限定用法
I need the bucket that has water in it.

非限定用法
I need the bucket, which has water in it.

限定用法
My car that has an engine problem is in the garage.

非限定用法
My car, which has an engine problem, is in the garage.

なぜかというと、「カンマなし+that」から繋ぐことで、「これから限定的な情報を付け加えますよ」というシグナルになるからです。一方「カンマあり+which」ならば、「これからおまけの情報がいくよ」とわかるわけです。

例えば、こちらはJR東日本についての説明です。

JR East operates Tokyo’s largest railway network, including the Yamanote Line loop that circles the center of downtown Tokyo.

この文章では、”the Yamanote Line loop that circles the center of downtown Tokyo” と制限用法を用いて山手線を説明しています。もしもこの説明がないと、いったい山手線がなんなのか、外国人には伝わりません。

一方こちらは、東京都の説明です。

Tokyo, which is one of the 47 prefectures of Japan, has served as the Japanese capital since 1869.

こちらは “Tokyo, which is one of the 47 prefectures of Japan”と非制限用法を用いて、東京都について説明しています。

こちらの方は、もしもこの付加情報をとってしまったとしても、

Tokyo has served as the Japanese capital since 1869.

と、文の意図するところをそのまま伝えることができます。

簡単な覚え方

え、こんなの覚えられないって?

大丈夫です。こう覚えておいてください。

I need THAT.

そう。どうしても欠かせない、必要な情報は that で繋げば大きな間違いはありません。付加情報なら 「カンマ(,) +which」としておけばいいのです。それだけです。

すぐに使って覚えましょう!

では最後に、that と whichを取り混ぜた文章を作ってみましょう。文法のルールというのは記事を読んでわかった気になっても絶対にものになりません。すぐに例文をたくさん作り、オンライン英会話などを利用してすぐに使ってみましょう。以下は僕が作ってみた例文です。

My parents want me to go to Havard University. But as an Asian American, I don’t know if that is such a clever choice. As you may have heard, The Harvard, which is one of the most prestigious universities in the world, is being sued right now for alleged discrimination against Asian American applicants. But my parents keep on telling me. 20 years from now, you will be more disappointed by the things that you didn’t even bother to try than by the things that you tried and failed.
「両親は僕にハーバード大学へ行って欲しいと思っています。でも、アジア系アメリカ人として、それがそんな賢い選択とは僕には思えないのです。 ご存じのとおり、世界で最も権威のある大学の1つであるハーバード大学は、アジア系アメリカ人の受験者に対する差別の疑いで現在訴えられています。

でも、両親は僕に言い続けるのです。 今から20年後、あなたは試みて失敗したことよりも、試みようさえしなかったことを残念に思うのよ、って」

別にこんな長い文章でなくてもいいので、実際に例文をたくさん作ったり、会話の中で使ったりして、定着を図ってください。文法を実際に使えるレベルで定着させるには、文法ルールを学習したそばから、実際にどんどん使って、間違いを指摘してもらうのが一番早道です。

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博 松井
hiroshi.matsui@brighture.jp

著書に『僕がアップルで学んだこと』『企業が「帝国化」するアップル、マクドナルド、エクソン~新しい統治者たちの素顔』などがある。2009年まで米国のアップル本社にシニアマネージャとして勤務。大学や企業での講演も多数。