英語は発音から学ぼう!

英語ができないとまずい。

だんだんそんな世の中になっています。どこの企業でも入社時や昇進に際してTOEICの点数などが足切りに使われています。また、実際に海外進出する企業も多く、英語ができないと就職も昇進も難しい状況になりつつあります。

そこで多くの人が必死にTOEICを勉強していますが、たとえ高得点を取っても、必ずしも話せるようにならないことはよく知られている通りです。多くの人が何年も苦労してTOEICで高得点を取ったのちにようやく話す練習に移るのですが、残念ながらなかなかうまくいきません。

オレの名前は “Kim” じゃない!

私が住むシリコンバレーには、毎年たくさんの駐在員の方がやってきます。どの人も日本で一流大学を卒業し、TOEICも高得点を持っている方ばかりです。しかし、ほとんど例外なくみんな英語で四苦八苦します。ファストフード店で注文が店員に通じなかったり、スーパーマーケットでごく簡単な質問が理解されなかったりなどなど。

僕の友人にもコーヒーショップで名前を聞かれるたびに “Ken” と伝えているのに、カップに毎回「Kim」と書かれてしまう人がいます。この友人、アメリカにこそ住んでいませんが、もう外資系企業に20年近く勤めており、日常的に英語を使っています。日本人としてはかなり上級者の部類に属するのですが、それでも時折本当に簡単な単語が通じずに、しばしば苦い思いをしています。

一度は「Ken」と書かれたのに、わざわざ打ち消されて「Kim」と書かれたカップ。


結局、どんなに単語を知っていても、あるいは文法に精通していても、発音が悪いとコミュニケーションが成立しません。みんな英語っぽい音をなんとか出そうと、巻き舌にしてみたりと工夫しますが、良くなるどころかかえって悪くなる人も少なくありません。

それでは一体、どうすればいいのでしょうか?

言語は音から始まっている

日本で英語の勉強をしていると、まずは「文法」という幹があり、そこに単語や発音やリスニングなどの枝葉がついているイメージを抱きがちです。しかし、本当にそうなのでしょうか?

実は言語とは、始めに「音」ありきなのです。世界中のありとあらゆる言語が、まず話し言葉として発明されました。さまざまな音を、意味を成す形に並べたものが単語であり、文章なのです。つまり、まず最初に攻略すべきは発音なのです。考えてみれば母国語はこの順番で身につけています。文法から母国語を覚えた人など存在しないのです。

ところがなぜか外国語になると、突然この「音」をすっ飛ばして、まずは文法から始めるのです。無論これは合理的な学習方法でもありませんし、文法や単語を覚えても、肝心の発音でつまずいて、四苦八苦するばかりとなってしまうのです。

ですから、語学学習のごく初期のうちから、発音の学習に取り組むべきなのです。英語には日本語にはない音がたくさんあるので、しっかり時間を費やして訓練しないと、正確な音を発して英語を話せるようにはならないのです。

ですからBrightureでは発音の獲得に重きを置いています。結局発音が整ってくれば、言ったことが通じずに四苦八苦する問題にそもそも遭遇せずに済むからです。また、不正確な発音でシャドーイングや音読の練習をしているうちに、誤った発音が定着してしまうといった心配もありません。結局最初に正しい発音を身に付けると、その後の英語学習がスムーズになるのです。

どうやって発音を身につければよいのか?

それでは最後に、どうすれば発音を身につけられるのか説明します。

まず、大人になると、耳から聞いただけで発音を覚えるのは限りなく不可能に近いです。ごく稀に音のセンスが非常に高く、大人になってからでも非常に滑らかな発音を耳コピーで身につけてしまう人もいますが、そういった人は極めて稀で、おそらく500人に1人くらいしかいません。私が知っている限りでこれまでに4名いますが、これ、僕が23年間アメリカに住み、なおかつ語学学校を経営して数千人の生徒を見てきたなかで、たったの4名なのです。

思春期前であれば耳コピーでネイティブとさほど変わらないレベルの発音を身につけられますが、十代の半ばに差し掛かったあたりから急激に困難になります。

では、すでに成人してしまった方はどうすればいいのでしょうか?

成人ならば、習った方がより短期間に、そして確実に習得できます。ある程度年齢が経ってしまうと、母国語にない音を聞き分けられなくなってしまうからです。発音をコピーをしようにもそもそも音自体を聞き分けられないのですから、難易度が極端に上がってしまうのです。また、日本語では使わない舌や筋肉の動きがあるので、聞いているだけでは理解しづらいこともあります。

発音というのは横隔膜、喉、声帯、舌、顎、頬などといったさまざまな筋肉を用いた筋肉運動ですから、訓練次第で必ず身につきます。ただ成人以降は耳コピーに頼るのではなく、発音のメカニズムを知り、インストラクターに細かくチェックを入れてもらいながら修正をかけて行った方が、確実に早く上達するのです。

Brightureでできること

Brightureでは、発音のレッスンを提供しています。発音のレッスンは2種類。個々の音の正確な発音に重きをおいた「Phonics and Pronunciation」と、言葉を滑らかに繋いで自然に発話することに重点をおいた「Speech Fluency」を用意しています。どちらも非常に人気のあるクラスです。

なお、冒頭で紹介した私の友人もBrightureでレッスンを受け、無事にKenが通じるようになりました。無論これだけでなく、会議などでの発言も非常にスムーズになったと喜んでおられました。


ご興味のある方は、オンラインで無料体験レッスンをお試しください。

博 松井
hiroshi.matsui@brighture.jp

著書に『僕がアップルで学んだこと』『企業が「帝国化」するアップル、マクドナルド、エクソン~新しい統治者たちの素顔』などがある。2009年まで米国のアップル本社にシニアマネージャとして勤務。大学や企業での講演も多数。