04 4月 新大学生、新社会人のみなさん、英語は1歳でも若いうちに身につけましょう!
新大学生、並びに新社会人の皆様、ご入学または入社おめでとうございます。今週あたりは、大学のオリエンテーションや会社の入社式などで大忙しではないかと思います。
僕は33年前に大学に入学し、就職してからもう29年目を迎えます。こうして今になって振り返ってみてつくづく思うのは、「若いうちに英語を身につけて本当によかったな」と言うことです。
もちろん、若いうちに身につけて良かったと思うことは他にもあります。例えばプログラミングなんてその最たるものです。ですが、そのプログラミングを身につける上で、もっとも役立ったのもやはり英語だったのです。プログラミングは今でも当時でも、アメリカの方がかなり先を進んでいます。英語でちょっと調べると、最新の情報や問題の解決方法を簡単に手に入れることができるのです。
僕はエンジニアとしては凡庸ですが、英語ができたおかげでお陰でアップルジャパンに入社することができました。やがて米国本社に転籍し、思いがけない体験をさせてもらいました。もしも英語を身につけていなかったら、どんな人生になっていたのか、全く想像もつかないほどです。ちょっと英語ができるだけで、比較的容易に他の人よりも頭1つ2つ、差をつけることができます。身につけない手はありません。
1歳でも若いうちに英語を身につけよう!
僕が新大学生、新社会人のみなさんに声を大にして言いたいのは「一歳でも若いうちに英語を身につけよう!」です。これには理由が2つあります。一つは前述の通り、最先端の情報を取り入れる上で英語が最も効率の良いツールだからです。それはプログラミングに限らず、バイオテクノロジーでも化学でも物理でもなんでもそうです。
もう一つの理由は、日本国内の少子高齢化です。日本はすでに人口減少期に突入しており、国内の需要は減る一方です。この影響で、これまではドメスティックの市場だけで勝負してきたさまざまな会社が、インバウンドの観光客を取り込んだり、海外にシェアを広げようと必死になっています。そして、海外向けの製品を開発するのは、ほからなぬ理系のエンジニアたちです。ブライチャーは現在複数の企業に講師を派遣していますが、どの会社でもエンジニアたちが英語で四苦八苦しています。
エンジニア以外の人たちも、英語がチャンスを広げてくれる
また、英語が必要になるのはエンジニアだけではありません。いざ海外進出となれば、例えば、英文の契約書を理解できる人も必要ですし、営業やマーケティングを考え、現地でインプリする人も必要になります。サービスや金融商品などを開発する人も必要でしょう。また、お金の勘定だって国際会計基準に沿ってやらなければならなったり、現地の会計士とのやりとりの必要なども出てきます。ですから、英語と会計がわかる人は非常に重宝されます。エンジニア以外の人も、ちょっと英語ができるだけで活躍の場が広がるのです。
仕事に役立つ英語って?
では、仕事で役立つ英語力とはどのようなものでしょうか? 英語というとなぜか多くの人がまず上手に英会話をできることを目指すのですが、実は仕事でもっとも重要な英語力は会話力よりも、むしろ「読み書き」の力です。日本語でのビジネスでもそうですが、仕事というのは文章抜きでは進みません。最終確認はいつだって文章で行いますし、言質を取られるのも会話ではなく文章です。
また、時差のある地域と仕事をしていると、どうしても会話よりも読み書きの重要度が高まります。メールやチャットなどが多用されるためです。また、レポート、提案書など、職場は「書くこと」で溢れています。最新情報を得たかったら文献を読む。わからないことがあったら質問を送る。そういうことの繰り返しなのです。
日本人は書けません
ところが、日本人は驚くくらい英語が書けません。よく、「日本人は読み書きは得意だけど、話すのが苦手」なんて言われますが、あれ、実は都市伝説と言ってもいいくらい根拠がありません。
実例を出しましょう。文科省が2015年度に実施した「英語教育改善のための英語力調査事業(高等学校)」という調査によれば、大半の高校3年生の英語力はCEFRでA1レベル程度という結果が出ています。CEFRとは Common European Framework of Reference の略で、欧州評議会が語学力を図る際の物差しとして定めたものです。そのA1レベルというのは英検だと3級から5級程度、TOEICだったら380点以下に相当する、要するに初心者レベルなのです。
高3といえば受験直前ですから、人生の中でもっとも英語力が高い時期のはずです。それでさえ初心者レベルなのが、日本人の「書く英語」の実力です。残念なことですが、日本の英語教育は何かが根本的に間違っており、学校で何年勉強しても、中3以上の実力を得るのは難しいようなのです。
では会話は?
では、会話力はいらないのでしょうか? もちろん必要ですし、部署や仕事の種類によっては、書くことよりも話すことの方が重要なケースもあります。具体的にどのような会話能力が必要かというと、仕事に関わることを、相手に通じる発音や言い回しを適切に使って伝えられる能力です。もちろん、リスニングも重要です。聞き取れないことには仕事にならないからです。しかも、ネイティブはTOEICのリスニングテストなんかよりもずっと早口で話すのです。
ところが上の表をご覧になればわかる通り、リスニングは70パーセント、そして話すほう80パーセントもの人が初心者レベルで止まってしまっているのです。これでは途方に暮れてしまう人も多いかもしれません。
しかし、最初に仕事での「読む、書く」が身についていると、会話のハードルはかなり下がります。リスニングというのは実は予測によって成り立つ部分が大きいので、予備知識のある話は聞き取りやすいのです。これは日本語でも同じですよね。自分の知らない話というのはついていけないものです。読む、そして書く力をしっかりとつけつつ、その上で予備知識が備われば、少なくとも仕事に必要な英会話はそのずいぶん楽になります。
どうすれば英語が身につくの?
では、実際に使える英語を身に付ける方法についてお話ししましょう。実は英語を身に付けるのはそれほど難しくありません。アメリカに行けば子供でも喋っているのです。冷静に考えて、そう難しいはずがありません。
実は、英語を身に付けるコツは実は一つしかありません。それは、「使うことを意識して勉強する」です。使うことを前提に勉強する人はやはり伸びるのが早いですし、学習の継続に必要なエネルギーも維持しやすいものです。一方、テストの点を向上させることを目的にすると、テストの点数は向上しますが、なかなか使えるようにならないのです。
では、具体的にはどうやって「使うこと」を意識したらよいのでしょうか? 話は簡単、まずは実際に使ってみましょう! 今ではインターネットもありますし、インバウンドでたくさんの外国人が入ってきてますから、それほどお金をかけなくても英語を使う機会を比較的容易に得ることができます。
「ある程度勉強してから使ってみよう」などと考える必要はありません。大半の人は中2くらいまでの英語を覚えていますから、とりあえず知っていることを駆使して喋ったり書いたりしてみるのです。
実際に使ってみると、自己紹介さえ満足にできずに固まってしまうこともあるでしょう。ブライチャーでも授業の一環として街角インタビューをしてもらうこともありますが、 “What do you think of Japan?”(日本についてどう思いますか?)というごく簡単な質問さえも通じずにショックを受けてしまう生徒さんも少なからずいます。
でも最初はショックでも、こうした実践を通して「声が小さすぎる」、「”wh” と “th” の発音が通じない」などといった気づきが芽生えてくるのです。また、こちらの言っていることは通じるのに、相手の返事が理解できない、といった場合もあるでしょう。それはそれでいいのです。こうした気づきを得ることで、「よし、発音をやろう!」「語彙を増やそう!」「文法をやり直そう!」など、具体的な勉強のポイントが見えてきます。
こうして問題点が見えて来たら、具体的な対策を講じていきます。中学レベルが危ういと自分で感じたら、中学の英語のしっかりと復習をしましょう。だいたいTOEIC500 点以下の人は、中学英語で理解できていないところがあります。そんな場合にはまず中学で出てくる文法が押さえましょう。そして少しずつ語彙を増やしつつ、あとは書いて読んで、話してを繰り返せば、必ずレベルアップします。
またリスニングの強化はドラマでもアニメでも子供番組でもいいですから、とにかく実際にネイティブが視聴するものをたくさん視聴してください。極論を言ってしまえば、聞いた分しか上達しません。最初のうちはスクリプトがあるコンテンツを聴いて、文字を目で追ってみましょう。英語字幕を利用してもけっこうです。
なお、いつまでも英語学習用の教材を聴くのはオススメしません。その手の教材は発音が綺麗すぎる上に話すスピードが遅すぎ、また一つ一つの会話が短すぎて、現実とかけ離れすぎているからです。
僕自身もこのやり方で、およそ2年半ほどでアメリカの大学に進学できるレベルに達し、そのまま進学を果たしました。英語学習開始以前はどのくらいのレベルだったかというと、英語の授業で10段階で3をもらうほどできませんでしたから、どんなに盛ってもせいぜい中3程度の実力だったと思います。
発音と作文は訓練された人にみてもらう
なお、自力ではチェックしにくいこともたくさんあります。特に発音、英作文は自力でチェックするのは難しいものです。作文であれば構成から文法の正しさまでキッチリと見てもらうことをおすすめします。また、会話の言い回しが自然かどうかなども、講師にチェックしてもらわないと、自分で気づくのはなかなか難しいものです。レッスンを受ける場合には、発音と英作文に的を絞って直してもらってもいいと思います。ここが一番難しく、自習が難しいからです。
ブライチャーではどうしているの?
ブライチャーでは、受講生の必要に応じてレッスンを組み上げています。例えば中学校の英語がきちんと理解できている方であれば、小学校低学年のネイティブが読む本を用いながら、英作文、発音、会話のクラス、イディオムの強化などに力を入れます。あるいはすでに上級者で、仕事で英語を使う必要に迫られている方であれば、ニュース記事などを教材に使いながら、英作文、発音、会話、ビジネス・ライティング、ビジネス・コーチングといった感じで組み上げています。
TOEIC500点レベルの例
発音 2コマ
英作文 1コマ
英会話 2コマ
弱点補強 2コマ
自習 2コマ
上級者の方の場合
発音 1コマ
英作文 1コマ
ビジネス・ライティング 1コマ
ビジネス・コーチング 1コマ
英会話 1コマ
上級者向け英会話 1コマ
自習 2コマ
また、会話のクラスと一口に言っても、初心者向けのゆっくりとしたペースのものから、上級者向けの雑談を高速でガンガン行うクラスまで、レベルに応じた様々なクラスを用意しています。
一度就職してしまうと、短期語学留学に行こうと思っても、なかなか1〜2週間の休みを取るのも難しいものです。1歳でも若いうちにしっかりと英語をモノにして、将来の可能性を広げませんか?