23 11月 【英文法解説】現在進行形は「今やっていること」以外のことを言うときにも使います
前回は「現在形」が意外にも現在の出来事を言い表すのにはあまり使われないというお話をしました。それでは、まさしく「現在」の話をする場合には、いったい何を使うのでしょうか? そんなときこそ、現在進行形の出番なのです。この記事は、この現在進行形について解説したいと思います。
現在進行形には「今まさにやっていること」を表現する以外にも、さまざまな用法があります。以下、現在進行形で表現することが多い状況です。
1. まさに「今」やっていること
2. 現在進行中の、長期的な行動をいい表す
3. 近未来を言い表す場合
4. 頻繁に繰り返され、イライラすること
5. 気持ちを強調したいとき
それでは一つずつ解説しましょう。
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1.まさに「今」やっていること
現在進行形がもっとも多用されるケース、それはもちろん、まさに「今」その瞬間やっていることや、起きていることを表現する場合です。
They are watching a movie.
彼らは映画を見ています。
I am doing the dishes.
僕はお皿を洗っています。
He is reading a book.
彼は本を読んでいます。
The wall is being painted right now.
壁は今塗装されています。
同様に、「まさに『今』やってないよ」という場合も進行形ですね。
I am not sitting right now.
僕は今座っていません。
I am not sleeping yet.
僕はまだ眠っていません。
He is not doing his homework.
彼は宿題をやっていません。
そして疑問文も同様です。今まさに何が起きているのか、やっているのかを尋ねることができます。
Are you sleeping?
もう寝てるの?
Is he sitting or standing?
彼は座ってるの? 立ってるの?
What are you doing?
今何してるの?
Why aren’t you doing your homework?
なぜ宿題をやっていないの?
ここまではとっても簡単です。それでは次に行ってみましょう。
2. 現在進行中の、長期的な行動をいい表す
日本語でもそうですが、「今」という時間の長さは、会話や文章の内容によって期間が変わってきます。数秒の出来事のこともあれば、1時間、1日、1ヶ月、あるいは1年〜数年を指すこともあります。ですから、「長期的なゴールを目指して進行中のもの」は、仮にその会話の瞬間にやっていなくても、現在進行形を用いることが多いのです。
I am studying to become a doctor.
僕は医者を目指して勉強している。
We are working on the project until next fall.
私たちは次の秋まではこのプロジェクトに従事している。
Amazon is building its new campus.
アマゾンは新しいキャンパスを建設している。
I am majoring in computer science.
僕は情報処理を専攻している。
He is studying English to go to school in the United States.
彼は今アメリカでの進学を目指して英語を勉強している。
3. 近未来の予定を言い表す
また現在進行形は、ごく近未来での予定を言うときにも使います。例えば、「今夜、友だちに会う」「週末に両親に会う」「夏休みにハワイに行く」などといった内容です。この「ごく近未来」も、会話の文脈によって今夜だったり来週だったり、あるいはこの夏だったりします。いくつか例文を見てみましょう。
I am meeting with some friends after work.
仕事の後に友人何名かと会う予定だ。
She is not going to the party tonight.
彼女は今夜パーティに行かない予定だ。
I am visiting my parents this weekend.
今週末は実家に行く予定だ。
Is he coming with us tonight?
彼は今夜、僕らと一緒に来るの?
I am going to Hawaii this summer.
この夏には、ハワイに行く予定だ。
4. 頻繁に繰り返されてイライラすること
次によく使われるケース、それは頻繁に繰り返されイライラすることを言い表す場合です。その場合、大抵 always とか contantly なんていう言葉が足されて、イライラ度を強調します。日本語でいう「あいつはいつももこうなんだよ!」と同じようなニュアンスです。
She is always complaining!
彼女はいっつも文句ばっかり言っている!
Tom is constantly talking.
トムは四六時中喋ってる。
Joe is always running late.
ジョーはいつも遅れて来る。
“running late ”というのは「予定より遅れている」「遅刻する」といった意味でよく使われる表現で、別に「ゆっくりと走る」わけではありません。覚えておくと便利な表現です。
原則として進行形にならない動詞もある
こうして多用される進行形ですが、ここで注意点があります。前回の記事で紹介ししたnon-continuous verbs とmixed verbsですが、 これらの動詞はあまり進行形をとりません。
believe, dislike, doubt, imagine, know, like, love, hate, prefer, want, wish などの単語ですね。
例えば “I dislike him.” はよく耳にする言い方ですが、“ I am disliking him.”という言い方はあまり耳にしません。
現在形のときと、現在進行形のときで意味が変わるケース
この他に、現在形とと現在進行形では、意味合いが変わる動詞もたくさんあります。 appear, feel, have, hear, look, see, miss, weigh などは典型的な例です。
例えば feelという単語は「意見がある」という意味合いで使われることがあります。“I feel that he should get a second chance.” なんていう具合です。その一方で「感じる」という意味合いもあります。例えば、体調を言い表す時には、“I am feeling great!” あるいは、“I am not feeling well.“ などと表現します。
feel →「意見がある」
I feel that everyone deserves a second chance.
feeling →「感じる」
I am feeling great!
I am not feeling well.
see →「理解する」
I see your point.
seeing →「訪れる」「付き合う」
She is seeing a doctor tomorrow.
I am seeing someone.
appear →「〜に見える」
She appears to be tired.
appearing→「ステージやテレビに登場する」
Janet is appearing on TV tonight.
think →「意見がある」
I think we should vote for Trump.
thinking →「考える」
I am thinking about the problem.
5. 気持ちを強調したいとき
この他、単に強調したいときなどに進行形にすることもあります。マクドナルドのコマーシャルの “I am loving it!” などはその典型的な例です。逆に何かがとても嫌な時にも hate を進行形にして、”I am hating it!” ということもあります。
まとめ
それでは現在進行形のまとめです。
– 現在進行形は、まさに「今」やっていることを言うのに使われる。I am talking to you. など。
– 現在進行中の、長期的な行動を言い表すときにも使われる。”I am working on this project until next summer.” など。
– 近未来の予定を言い表すのにも使われる。”I am going to the party this evening.” など。
– 頻繁に繰り返され、イライラすることを言い表す場合にも使われる。”She is always complaining!” など。
– 原則として進行形にしない動詞もある。Love, own, agree など。
– 進行形にすることで意味合いが変わる単語もある。
– 進行形にすることで、気持ちを強調することができる。
では、最後に進行形だけを使った作文をしてみます。
I am doing my math homework right now, but I am not particularly liking at all. But I am looking to studying computer science in college, so I should not be complaining about this. I am going to a movie with my friends as soon as I am done with it.
僕は今数学の宿題をやっているけど、別にこれが好きってわけじゃない。でも大学に行ったらコンピュータサイエンスを勉強しようと持っているから、不平不満を言うべきじゃないね。これが終わったら、すぐに友達と映画を観に行くんだ。
ま、ちょっと無理矢理感はありますが、こんな感じでほぼ進行形だけを使って、今やっていること、今の自分の気持ち、そして今夜の予定などを表現することができます。
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