09 5月 英語が通じないのは発音のせい? 留学・駐在前にやっておくべき発音トレーニング
先日、かつて5年間住んでいたオハイオ州のコロンバス市に行ってきたんですね。そして、若かりし頃にお世話になったホストファミリーと喋っていたら、当時英語が通じず苦労したことをふと思い出しました。
高校2年の夏に渡米したのですが、最初の3ヶ月は本当にチンプンカンプンで、何が何だかさっぱりわかりませんでした。そこにいるのにいないような感じで、幼児以下の存在でしたね。
その年が暮れる頃にようやく周りの言っていることが断片的にわかるようになり、3月頃には少しずつ話せるようになってきたのですが、ある程度話が通じるようになったのはようやく帰る頃でした。友達も少しずつ増えましたが、本当に一苦労でしたね。
英語が通じない最大の壁は「発音」
一言で「英語が通じない」と言っても、色々な原因があります。語彙が足りないとか、リスニング力が低いとか、発音が悪いなどです。
この中で一番手強いのは、「発音」です。
本当にさっぱり通じないんですよね。
まず、母音がまともに通じません。日本語と英語とでは母音の数も違うし、発声の仕方も大きく異なるからです。
ship, sheep, cap, cup, bat, but, man, men, bag, bug, hat, hut…… などなどです。
それから、r と l はもちろん鬼門です。
rice / lice, light / right, play / pray, glass / grass, fly / fry, clap / crap
r と l の両方が混在しているやつはさらに難しいです。
girl, world, rural, really, parallel, curriculum, literally, miracle
それから、w で始まる単語も意外なくらい苦戦しました。
world, wood, work, walk, where, what
それから途中で w があるのもそこそこ苦戦しました。
flour / flower は難しかったですが、意外と tower とか sewer, dwell なんていうのが難しかったですね。
この他、日本語の「は行」の音には h と f の音が混在しています。なので、これも区別が難しいんですね。
hoodie / foodie, home / foam, fork / hawk
お気づきになったかもしれませんが、この中には、girl, what, where, walk, work, really のような、本当にベーシックで頻繁に使う単語がたくさんあるんですね。そうすると、簡単な話さえなかなか通じないという、かなりキツい体験となるわけです。
今となっては笑い話ですが、「Do you have a map?」と聞いて「mop?」と聞き返されたり、バーガーキングで “Whopper” が頼めるようになるまで3ヶ月かかったりなど、本当に苦労の連続でした。通じる英語を話すことが、これほど難しいとは思っていませんでした。
通じる英語のために、まずやるべき「発音矯正」
この体験から痛感したこと、それは「英語を知っている」と「英語が通じる」はまったくの別物だということです。
多くの人は「もっと単語を覚えなきゃ」「文法が弱いから」と考えがちです。もちろん単語も文法も大事なんですが、実はまず発音がある程度できていないと、ごく簡単な意思疎通でさえ躓くんですね。
日本人が躓きがちなポイントは次の3つに分けられます。
1. 声が小さいと英語は通じない
まず一つ目の問題は「声量」です。 日本では少し高めの優しいトーンで話すのが礼儀とされますが、海外では「声が小さい=聞き取れない=英語ができない」とみなされてしまうんですね。特に女の人は、声量が足りずに通じないケースが本当に多いです。発音は正確なのに、声が小さいだけで通じないことも少なくありません。実際に何人も目にしてきました。
2. カタカナ英語では通じない
日本人が英語を学ぶ上で避けて通れないのが、カタカナの呪いです。
僕自身も “hook(フック)” を “fook” のように発音していて全く通じなかったことがありましたが、これはそもそもカタカナで覚えていたからです。
最初にカタカナで覚えたせいで発音できない単語が、本当にたくさんあります。フォークが “folk” なのか “fork” なのかわからなかったり、ケロシンのスペルが “kerosene” なのか “kelosene” なのかわからなかったりなど。本当にそんなのばっかりです。
3. 英語には24の母音と日本語にない子音がある
a)“ラン”は1種類じゃない!?24個もある英語の母音
それからもう一つ難しいのが、母音の違いです。日本語の母音は「あ・い・う・え・お」の5つしかありませんが、英語には母音が24もあります。
例えば:
- bat(æ)と but(ʌ)
- hat(æ)と hut(ʌ)
- run(ʌ)と ran(æ)
これらは、ネイティブにとってはまったくの別物なんですね。
でも、日本語で表すとどちらも「バット」「バット」「ハット」「ハット」で、日本語の音のシステムでは区別がつかないのです。run なんて現在形の過去形、過去分詞形、全部「ラン、ラン、ラン」と覚えますが、これ、本当に違う音なんですよね。
b)“r / l / v / f”が通じない?日本語にない子音たち
それから、日本語にない子音もたくさんあります。r と l はその代表例ですが、v, w, f なども日本語ではあまりちゃんと厳密に区別して発音しないので、うまく通じないんですよね。
というわけで、発音については本当に長く苦労します。
発音はすごく大事です
発音なんかどうでもいい。それも一つの見識です。
でも、一度「通じない人」だと思われると、会話のチャンスそのものが減っていきます。「どうせ通じないだろう」と思われた瞬間から、会話の速度が落ち、内容が薄くなり、そして最終的に話しかけられなくなってしまうんです。そして、英語力そのものの成長を大きく妨げることになります。
発音は才能じゃなく技術です
ここまで読んで、「私には無理かも」と思った方がいるかもしれません。 でも、安心してください。
発音は、才能ではなくトレーニングで改善できる技術です。
正しい音を知り、耳と口を英語のリズムに慣らすことで、「通じる英語」は誰にでも身につけられます。
Brightureでは、発音指導を最優先にしています
英会話スクール Brighture では、文法や単語よりもまず「通じる発音」を重視しています。別にネイティブのように話せる必要はありません。でも、一発で通じること。まずはこれを目指します。
- 日本人が苦手な母音・子音(r, l, th, v, f, h, short vowels など)の矯正
- フォニックス(スペルと音の関係を学ぶ)
- カタカナ英語の修正
- 音節(syllable)とストレス(強弱)のリズム
- 通じるための声の出し方
これらを、経験豊富な講師がマンツーマンで指導しています。 海外在住でも、留学前でも、オンラインで気軽に受講可能です。
留学・駐在前にこそ、発音のトレーニングを!
発音を後回しにしたばかりに、せっかくの留学や駐在のスタートが「通じない恐怖」でいっぱいになる人を、僕はたくさん見てきました。
でも、発音さえ整っていれば、最初の数ヶ月の体験がまったく違ったものになります。それだけで、海外生活のスタートが何倍もスムーズになるのです。
だからこそ、
「発音なんて後でいい」と思わずに、いちばん最初にやってほしい。
それが、僕からの本音のアドバイスです。
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