英語で自然な挨拶をする際に気をつける10のポイント【例文あり】

英語で自然な挨拶できますか?

英語にせよ日本語にせよ、人と会ったときに欠かせないのが「挨拶」です。自分の人となりを印象付ける重要な一言ですので、ここであまりハズしたくないものです。ところがあまりにも常識的すぎて今さら人には聞きにくいかもしれません。今回はこの英語での挨拶についての記事です。英語で自然な挨拶をする際に気をつける10のポイントを例文付きでご紹介したいと思います。

1. 「My name is ○○○ 」いう言い方は古臭い?

英語で挨拶する際にまず思い浮かぶのは、“My name is ○○○.” という表現ではないでしょうか?このごろ日本では「ネイティブは My name is xxxx. という言い方をしない。それは古臭い言い方なのだ! 今では”I am ○○○.” というのが主流なのだ!」という実に奇怪な言説が行き交っています。はっきり言いましょう。それはウソです。

“My name is ○○○.” という言い方は今でも挨拶の際にごく普通に使います。古臭くもなんともありません。大勢の前で自己紹介をするときはもちろんのこと、フォーマルな場では確実に My name is… というふうに自己紹介します。

逆にカジュアルな場などでは ”I am ○○○.” も普通に口にします。さらにカジュアルに、”My name is Steve.” などのように下の名前しか言わないことが多々あります。ではカジュアルの場で “My name is ○○○.” という言い方をするとおかしいのかというと、そんなことはまったくありません。

つまり両方とも使うのです。強いて言えば、“My name is ○○○” はややフォーマルで、“I am ○○○.” はカジュアルな表現なのです。

たいして英語がうまくない日本人が、自己紹介のときだけ奇妙にカジュアルになっても違和感があるだけなので、挨拶する際は “My name is ○○○.” で通しましょう。特にビジネスの場でしたら、“My name is ○○○.” の方が確実です。

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2. How are you? という言い方はもう古い?

英語の挨拶でお馴染みの「How are you?」。この表現も「古い挨拶の表現だ」だと、時折耳にする奇怪な言説です。そしてこちらもウソです。今でも普通に “How are you?” と毎日のように使います。カジュアルな場でもフォーマルな場でも差し障りがない、実に便利な表現です。

ただ、親しい友達同士の間では確かにあまり耳にしません。カジュアルな場になればなるほど使わない表現といってもいいでしょう。ですが、職場ならごく普通に耳にします。大事なお客様や上司に対して挨拶する際、間違ってもカジュアルすぎる “What’s up?” なんて表現は使わないようにしましょう。

なお、カジュアルな言い方も知っておいた方がいいことは確かです。とりあえず何を言われているかわかりますし、返事に困らずに済むからです。

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3. じゃあ “How are you doing?” はどんなニュアンスなの?

“How are you doing?” の意味は “How are you?” と全く同じです。目上の人に使っても一向に構いません。


4. “How are you?” と聞かれたらどんなふうに返事をすればいいの?

では、 “How are you?”、あるいは “How are you doing?” と聞かれたら、一体どんなふうに答えればよいのでしょうか? この返事のしかたは、会話の流れがフォーマルなのか、それともカジュアルなのかでかなり異なります。

まず、フォーマル、かつシンプルで模範的な返事の仕方は、学校で習った通りの “I am fine, thank you, and you?” です。また、”I’m doing well, thanks for asking. How about you?” などのようにもっと丁寧に返事をしてもよいでしょう。

「なんとかやっています」などのようなニュアンスを出したいのなら、”I am hanging in there. How about yourself?” などと返すことができます。あまり調子がよくないのなら、”I am doing so so.” などと言うこともできます。ただ、フォーマルな場での挨拶は多分に社交辞令的な要素が強いですから、教科書通りに返しておいても、一向に問題がないわけです。内容よりも、むしろちゃんと相手のご機嫌を伺う、という行為そのものが大切なのです。

では、カジュアルな場で “How are you?” と挨拶されたら、一体どのように答えればよいのでしょうか? こちらはかなり色々とバリエーションがあります。状態のいい順に紹介しましょう。

Fantastic! 「最高だよ!」
Couldn’t be better. 「これ以上良くなれない!」
Great! 「すごくいいよ!」
Pretty good! 「かなりいいよ!」
Doing good! 「いいよ!」
Can’t complain. 「特に文句なし」
Okay.「フツーだね」
Not bad. 「悪くないね」
I am doing alright. 「ボチボチやってるよ」
Hanging in there. 「なんとかやってるよ」
Been better. 「いまひとつかな」
Not so great. 「パッとしないねえ)
Terrible.「最悪だよ」
Awful. 「最悪だよ」

全部暗記する必要もありませんが、「このような言い方があるのだな」と知るだけでも会話に乗りやすいものです。いくつか使えそうな表現を拾って覚えて、友達との会話に使ってみるとよいでしょう。

5. How’s going? (How is it going?)はどんなニュアンスなの?どんなときに使うの?

“How’s going?” というのは文法的には間違っていますが、非常に頻繁に耳にする挨拶の表現です。これ、正しくは “How it is going?” の省略形で、「あなたを取り巻く状況はいかがですか?」というような意味合いになります。日本語的にいうと「最近どうよ?」という感じです。なおこの言い回し、かなりカジュアルです。また、男性が使う表現ですので、どうしても使いたい人は、その辺りを考慮して使いましょう。

それからこの疑問文の主語は “it” ですから、“How are you?” と聞かれたときと同じように “I am fine.” などと返事をしてしまうと違和感があります。もしも割といい感じに近況が進んでいるなら、 “it” を主語にして ”it is going pretty good!” などのように答えればいいわけです。また、 “It is going” を省いて、”Pretty good! “ だけでも全然大丈夫です。

こちらもまた、自分を取り巻く状況次第で色々な答え方が可能です。

It is going….(つけなくても大丈夫)

  Great! 「かなりいい感じ!」
  Really well! 「かなりいい感じ!」
  Really good! 「かなりいい感じ!」
  Pretty good!「けっこういい感じだよ」
  Good! 「 いい感じだよ」
  Alright. 「まあまあだね」
  Ok.「まあまあ」
  Not so well. 「あんまりうまくいってないよ〜」
  Pretty bad. 「うまくいってないよ〜」
  Bad. 「悲惨だよ」
  Really bad.「超悲惨だよ」
  Aweful. 「超悲惨だよ」

それから “It is going…” をつけずに

Excellent.「最高だよ」
Not bad.「まあまあいい感じだよ〜」

なんて言ってもオッケーです。自分を取り巻く状況に合わせて使い分けてください。

6. “What’s up?” ってどんな意味?

では “What’s up?” はどんな表現なのでしょうか? こちらはさらに砕けた挨拶です。完全に学生言葉といってもいいでしょう。間違っても職場やお客さんに使っていはいけません。ニュアンスとしては「最近なんかあった?」と言うような感じです。“What’s new?” と言うこともあります。でもまあ、そんなちょくちょく何か面白いことが起きるわけでもありません。ですから、この辺りが定番の返事というわけです。

Not much.「特に何も」
Nothing much.「特に何も」
Nothing special. 「特に何もないよ」
The same old.「いつもと同じだよ」

また、もしも何か変わったことがあった場合には、あったことをそのまま喋ればいいんです。

There was something funny. 「面白いことがあったんだよ」
There was something crazy.「おかしなことがあったんだよ」

こんなふうに切り出して、どんどん話を繋いでいけば大丈夫です。

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7. 名前を聞くときにはなんて言うの?

初対面の人に「お名前をお伺いしてもよろしいですか?」なんて聞きたいときがあります。こんなシーンでは間違っても “What are you?” なんて言ってはいけません。これじゃまるで「貴様は誰だ?」と言うようなニュアンスになってしまうからです。また、”What is your name?” なんて言うのもダメです。まるで、先生が新入生に名前を聞いているみたいです。

こんなときには “May I have your name please?” あるいは “May I ask your name?” と言う感じで’尋ねましょう。これならば、不躾な感じはしません。また “Hi. My name is ○○○, and your name is?” なんて言う感じで会話に織り交ぜてもいいでしょう。

8. 年齢を聞くときには?

年齢も同じです。もっともあまり年齢を聞くシーンってありませんが、たとえ同じくらいだと思っても、相手が男性でも基本的には聞かないようにしましょう。仮に仕事の必要性に迫られて聞く場合にも、”How old are you?” なんて不躾に聞いてはいけません。こんなときにもやはり “May I ask your age?” とクッションを置いて聞きましょう。

9.職業を聞くには?

初対面の人と話していると、職業を尋ねることが多々あるのではないかと思います。こんな場合にも ‘What is your job?” とダイレクトには聞かずに、“What do you do for living?” などのように遠回しに聞くようにしますとにかく遠回しに聞くのが、初対面との人と話すときの基本です。

10. 飲み物や食べ物をすすめるときには?

自分の自宅や職場などにお客さんを招いた場合には、「飲み物はいかがですか?」などと、食べ物や飲み物をオファーしたいこともあるでしょう。こんなときにも “Are you hungry?” とか “Are you thirsty?” なんて直接的に聞いてはいけません。それぞれ “Would you like something to eat?” “Would you like something to drink?” などのように、丁寧に聞くようにしましょう。


さていかがでしょうか?
以上が、英語で自然な挨拶をする際に気をつける10のポイントでした。それぞれの挨拶のシーンで、ぜひ活用してみてください!

博 松井
hiroshi.matsui@brighture.jp

著書に『僕がアップルで学んだこと』『企業が「帝国化」するアップル、マクドナルド、エクソン~新しい統治者たちの素顔』などがある。2009年まで米国のアップル本社にシニアマネージャとして勤務。大学や企業での講演も多数。