04 6月 英語の意見には理由をつけると厚みが出る。「スピーチ」の重要性に気づきました
Tさんは、国際系学部を卒業し、日系メーカーで日常的に英語を使っています。ところが部署移動でネイティブとの会話が増え困難を感じるようになり、ゴールデン・ウィークにオンライン留学プログラムのライトプラン(1日3コマ)を1週間受講しました。なぜブライチャーにしたか、ほかのプログラムとの違いなどを聞きました。
Tさん/30代/女性/会社員
英語の学習歴から教えてください。
高校から語学が好きで、大学ではラテン語圏を選択、留学もしました。英語圏への留学経験はないですが、日本のTOEICの塾に3ヶ月通い、TOEICは890点。2013年に日系メーカーに新卒で就職し、英語は日常的にずっと業務で使ってきました。
ところが、去年11月に部署移動があって事情が変わりました。これまでは、主に英語を母語としない人とのコミュニケーションが多かったのですが、新しい部署では、海外のコンサルティング会社と一緒に仕事を進めるため、主な会議がすべてネイティブのスピードに変わりました。スウェーデン人、イギリス人など、ネイティブに近い人とのコミュニケーションが増えました。
ネイティブとのディスカッションでスピードについていけない
どんな仕事内容なのでしょうか。
社内プロセスやシステムを効率化する仕事をしています。ユーザーにインタビューし、ミーティングではオンラインのホワイトボードにみんなで付箋を作り英語で書き込み、キーワードで結びつけたりしてブレインストーミングするんです。
付箋は、時間をかければ何とか書けます。しかしディスカッションとなると、スピードについていけないことがありました。大まかに内容は掴めるのですが、細かい情報が聞き取れず、ときには発言するのをためらうこともありました。
言いたいことを適切に表現できなかったり、喋るのも聞くのも苦労したので、ミーティングを録音して、聞き直して確認していました。
これまでは、どうやって勉強していましたか?
日常的に英語学習を題材としたポッドキャストを聞いたり、3、4年前からオンライン英会話をあれこれ試したりしました。「レアジョブ」や「ビズメイツ」で、スクリプトを読んで、設問に答えたり、話したりする訓練もゆるーくやってきました。
しかし、自分で机に向かって勉強する習慣はつかなかったです。コロナ禍が始まった去年のゴールデン・ウィークにも「自分で勉強しよう」と思ったんですが、長時間の勉強を自分で続けることは難しくて。
そこで、今年のゴールデン・ウィークは、ブライチャーに短期留学することに決めました。
ブライチャーを選んだのはなぜでしょうか?
実は松井博さんのcakesの連載を見てて、ずっと興味があったのですが、コロナ以前は長期のお休みには旅行に行くことが多く、時間とお金をかけられなかったのです。直前、1週間前に申し込みました。
「文法の指摘をしてもらいに」1週間行ってみた
目標は何でしたか?
たった1週間ですから、劇的に上手くなるとは期待していませんでした。ただもっと文法上、きれいに話したいと思っていました。「文法の指摘をされに行った感じ」です。
なぜ文法の指摘が重要なのですか?
私自身が、日本語を話す外国人の文法がおかしいと、違和感を感じると気がついたからです。
例えば、日本語が流暢な方でも、ある方は言葉の使い方が気になるんです。一方、同じように流暢だけど、おかしさを感じない方もいる。「学んだ年数じゃなくて、文法に気をつけているかどうかなんだろうな」と感じてました。
反対に、周りの人たちも、同じように私の英語に違和感を感じているだろうな、と。
仕事で外国語を使うときって、自分がミスしても、絶対に文法を直してもらえないんです。仕事を進めないとならないので。
ライティングは語彙は調べたり、(文法をチェックする)「グラマリー」のようなサービスが使えます。しかし、スピーキングはなんともならないんです。
なので、自分のミスに気付いて直す機会になればと思いました。
どの科目を受けられたのですか。
1週間1日3時間のコースにしました。最初のカウンセリングで1時間くらい話して、「ビジネスでネイティブが不安を感じないフォーマルな文章を書きたい」「会議でメンバーの発言を容易に理解し、自分の考えを適切に表現できるようになりたい」と目標を挙げ、ビジネス・ライティング(BW)、リスニング&スピーキング(LS)、ソーシャル・カンバセーション(SC)の3科目をお勧めしてもらいました。
授業を受けてみて、最初の印象はどうでしたか。
初日が終わって、これはやりごたえあるな、と思いました。
特にスピーキングのクラスがキツかったです。
英語を聞いて質問に答えるのですが、質問が細かく、単語がきちんと聞き取れないと答えられません。
ほかの英語学校では、大体スクリプトを見ると答えが予測できるんです。だから、細部が聞き取れなくても、ふんわり答えられていたことに気づきました。
ブライチャーはそれができなくて、「細かい単語が聞き取れてないんだ」と痛感しました。「もう一回聞こうか」と言われ続けて、辛くなるくらいでした。
ほかの授業はどうでしたか。
ソーシャル・カンバセーションでは、柔らかい雰囲気で生活や趣味のことを喋ったので、プレッシャーはありませんでした。
しかしきちんと細部まで見てくれて、最後に先生が、発音や話し方を指導してくれるのがありがたかったです。
ビジネス・ライティングでは、ビジネスで使うライティングの基本を学びました。知っていた内容もありますが、「問い合わせのメールにはこの要素がないとダメ」とか勉強になりました。話の厚みを出す方法や、伝わりやすくする方法とか、押さえられました。
また、事前にネットで読んでいた通り、優秀な先生ばかりでした。指摘される文法ミスの数が多く、スピーチ、ライティングの文章構成に関しても指摘をいただき、納得できるアドバイスが多いと感じました。
スピーチの練習が役立つと気づいた
変化はありましたか。
正直、1週間なので、変化はほぼなかったです。
LSが一番よかったです。聞き取りの後に1分考えて2分のスピーチをするのですが、これが会社で役立つと思いました。そして自分はもっとスピーチを練習するべきと気付きました。
会社では議論を行うときトピックごとに、キーワードや問いに対して自分の意見を言うことが求められます。「なぜならこう」ときちんと説明すると、英語に厚みが出るんです。このスピーチに近いことを、他のメンバーもやっているのかな、と気づきました。
スピーチをまとめるのは、1週間の訓練で若干速くなったかなと思います。日本語であっても、スピーチするのって大変ですが、1分でキーワードについて考える練習ができました。
文法では、先生から頂いた指摘は直すように極力心がけました。
LSとBWでは終始直してくれるのですが、それでも間違えます。
とにかく厳しくて、萎縮して緊張してしまった面もありました。
他の英語サービスとの違いはありましたか?
レアジョブやビズメイツの先生も、文法の指摘はしてくれるんですが、全体に柔らかく、質問にも大雑把に答えられます。一方で、ブライチャーは真剣にやる感じだと思いました。
そういえば、以前、国内の英語留学サービスにも参加したのですが、それが酷くて。
学校としてきちんとしたカリキュラムが用意されておらず、日本の中学校で教える外国人の先生たちが夏休みにアルバイトとして来て、それぞれの先生がなんとなく良いと思うことを教えてくれるグループ授業で、英語に慣れる以上のものを得た気がしなかったんです。
今回は3時間でもみっちり一対一で細かく直してくれる。すごくありがたかったです。
今後の勉強方法は決まっていますか?
近日、TOEICを受けるので、今は単語や文法にフォーカスしています。
また、ソーシャル・カンバセーションの先生が「好きなネイティブを見つけるといいよ」とアドバイスしてくれました。
私はアン・ハサウェイが好きなので、オーディブルを見つけて買い、TOEICが終わったら、シャドウイングしようと思っています。
全体を振り返って総括して、1週間の留学に意味はありましたか?
スピーチをやりたいとか、シャドウイングをやろうとか、モチベーション自体が上がったのがよかったです。
また、一人暮らしなので、9時から授業が始まるから、朝ちゃんと起きるリズムを作れ、充実した休日になりました。ゴールデン・ウィークをダラダラ目的もなく過ごしてしまうのが怖かったんです。
ブライチャーを他の人に勧めますか?
迷っている人がいたら勧めたいです。
オンラインでマンツーマンの勉強ができ、ありがたいですし、的確なアドバイスを頂けている実感がありました。
ただし、一生懸命やりたい人でないと、ちょっと厳しいです。先生は容赦無く間違いを指摘するので、私は覚悟していたので大丈夫でしたが、辛くなっちゃう人には難しいかもしれません。私もまた時間ができたらやりたいと思います。
ありがとうございました。