TOEICの学習のみで、スピーキング未体験・1週間留学して得たものは?

菊池さんは多国籍な企業でITの仕事をしています。業務で英語の必要を感じ、主に参考書などでTOEICを独学していました。TOEIC810を持ちながら、スピーキングはほぼ初めてだった菊池さんが、パンデミックをきっかけにオンライン留学プログラム(1日5コマ)を一週間受講した感想を教えてもらいました。

菊池博美さん/40代/女性/会社員

なぜ英語を勉強し始めたのでしょうか。

15年ウエブ制作業界で働いており、今は事業会社で制作進行やディレクションをしています。20カ国くらいの人が働く多国籍企業で、今の部署では日本語のみですが、英語を使う部署もあり、チャンスは自分次第という感じです。

また、技術的な情報収集も、英語の方が幅が広いです。展示会などで英語オンリーの勉強会も増えてきました。こういった会合には、英語がわからないと、参加できないんです。

進行やディレクションの仕事でも、技術者とスムーズにやりとりするには、技術がわかっている必要がある。その技術を知るために、また、ちょっと先の未来を予測する場合にも英語がいるんです。

それまで特に英語は学習してなかったのですが、3年前に履歴に付加価値をつけたくて、TOEICの勉強をはじめました。

TOEICはどうやって勉強されたのでしょうか。

2年ほど自習し、スコアを810まで上げました。うち2ヶ月ほどはTOEICのコーチングスクールで、市販の参考書をどう回すかなどの取り組み方を教えてもらいました。

いま、転職ではTOEICが重視されます。だいたい700点以上からが、採用の選択肢に入ります。今の会社もTOEICのスコアが雇用の決め手になり「英語に拒否感がない人を雇いたかった」と聞きました。さらに半年くらい前から、話したり書いたりが必要だなと気づいて、英検準一級の勉強をしています。

なぜブライチャーに留学されたのでしょうか。

コロナで休みが取りやすくなり、給付金も出たことで、オンライン留学に参加してみようかなと思ったんです。

ブライチャーのことは、インターネットで知って興味をもってました。ただ、「できる人が行くところ」というイメージで、話したことがない人は行ってはいけないかなって思ってたのです。けれど、オンライン留学に短期コースが存在することを知って。

そこで、ブライチャーを含め、3つのオンライン英会話の体験授業を受けました。 ブライチャーの体験の先生は発音が綺麗で、歯医者さんで使うような模型で舌の動かし方を丁寧に教えてくれました。 「ここで習うのいいかもな」と1週間、毎日5時間のコースを受けることにしました。

1日3時間ではなくて5時間のコースにしたのはなぜでしょうか。

期間が短いので、できるだけたくさん受けたいと思ったのです。コーチングスクールで宿題多いのには慣れてました。

具体的には、PP(Phonics and Pronunciation)とRW(Reading and Writing)、LS1(1 on 1 Listening and Speaking)、DC(Daily Conversation)をやることにしました。

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スピーキングの癖がついていないので、発音のクラスを増やした

科目はどうやって決めましたか。

まず最初にカウンセリングがあり、今後英語を学んでいくにあたって、「いつまでにどうなりたいか」を聞いてもらいました。

私は、長く勉強していくにあたって、「こうやればいい」とイメージが湧くようにしたい、今後の勉強の基本の土台にしたい、とお話ししたのです。 劇的に変わることを期待しないわけじゃないけど、3年近く勉強してきて、短期間じゃ変わらないとわかってました。

それからスピーキングに対する拒否感を減らしたかった。「ほとんど話したことがないんだったら逆に変なクセがないでしょうから、発音を先にやった方がいいですよ」と言われ、発音を2クラスにしてもらいました。

初日が終わってどうでしたか。

始まってから準備不足だと気づき、これは結構大変だ、と手が震えました。

コミュニケーションの基本がないので、「Google Docsが開けない」とか「もう一度教えてください」「急にお腹痛いからレッスン休みたいです」とか、先生に質問・要望するパターンがパッと言えないんです。このことに、始まってから気がついて、とても恥ずかしくて。

それから発音の授業で、「子音」「母音」とかの用語*を英語で言われても、とっさに理解できず、「今なんの話してるんだっけ?」とわからなくなってしまって。

そこで初日は、知らない単語はこっそりGoogleで検索してました。1日目が終わってからは、質問の定型パターンをGoogleでメモして準備しました。 また、発音クラスは授業を録音し、聞き直して、復習しました。何を指摘されてるかは理解できるので、復習に時間をかけるようにしました。

※オンラインプログラム受講者にはプログラム開始前に、My Brighture の会員にはプランご購入時に、授業で頻繁に使用する用語や表現をまとめた用語集をお送りしています。

発音のクラス2クラスは同じ先生が担当するのですか?

2人の違う先生が担当してくれました。

最初の先生は明るい先生で、「今日はいい天気だね!」って明るくテンション上げてくれるんです。よくブライチャーの体験談に「先生が褒めてくれない」ってあるのですが、この先生は褒めてくれた。おかげで、1日目終わった後も、頑張ろうって思えました。私にはそれがよかったです。

もう一人の先生は指摘が厳しく、このクラスだけなら嫌になってたかもしれません。ただ、優しい先生のおかげで、厳しい先生の良さもわかりました。気にするポイントも少し違っていて、リンキング指摘する、発音しっかりやる、と方針が違っていて。

先生の印象によって、学校への印象変わるだろうなと思います。厳しいばかりだと、多分、初心者の人は心折れると思うんです。

タイプのまったく違う先生でしたが、これが結果的によかったです。

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ライティングでの指摘で「だから英検が伸びないのか」と気づいた

印象に残ったクラスはありますか?

ライティングがとても良かったです。もともと、英検でライティングのパターンは経験していて、自分はゼロベースじゃないと思ってたんですね。 しかしエッセイは量が多く、最初は思った以上に書けなかったです。

シビアに添削してもらい、「文章を書くときは、同じ言い回しを使わないようにしてください」と言われて目から鱗でした。だから英検が伸びないのか、と気づきました。独学だと、ちゃんとライティングを見てもらうことがないので、言い換えがどの程度厳しく見られるのか、わからないのです。 それに同じ内容を伝えてるのに、かっこいい素敵な文章になるのが嬉しくて。「こんなに賢そうな文章になるんだ」みたいな。

4日目の宿題で、ようやく3日目まで指摘してもらったことに気をつけながら最後まで書け、授業で通用するレベルになりました。エッセイの執筆は3時間くらいかけました。

先生は赤入れだけじゃなく、言い回しのパターンを複数提示し、ニュアンスを含めて教えてくれます。「この言い回しはネガティブでは使わないとか」とか。しかも、Google Docsのコメントでやりとりできるのも助かりました。コメントで質問を書いておくと、夜中に先生が「こんな言い回しもあるよ」ってメモを残しておいてくれて。

リスニング&スピーキングのクラスはどうでしたか。

リスニングは苦手でした。TOEIC800だったので、最初はニュースが教材だったんですね。しかし、「会社の売り上げはいくらだった?」って聞かれて、細かい数字が何一つ聞き取れてなかったんです。それでレベルを調整してもらって、途中からアニメを聴くようになりました。

後半のスピーキングで、自分の言葉で話すのも大変でした。単語をセンテンスにする努力をし、先生がフォローしてくれる感じです。

終わってみてどうでしたか。

やってよかったと思います。これから英語を続けていく自信と、基礎が作れたなと思った。期間は5日と短かったのですが、集中してできた。長いと心が折れたかもしれません。

TOEIC800あると、「難しいことやりたい」って思いがちなんですが、自分のレベルに合わせたものをまずやるべきだなと思いました。

特に話すことについては、まだゼロに近いと気づけました。わかったフリをしたり、「質問ありますか?」って聞かれて「ありません」って言ったりしてたのですが、今後は頑固に食い下がっていかないとなと思います。

最後に、オススメの教材を教えてもらいました。「この大学のこの辞書なら言い回しが載ってるよ」とか。「ブライチャーの授業で使ってた教材には、普通にアクセスできるから、同じレベルのものやるといいよ」とか。

その後はどうやって学習していますか。

話すことにもっと慣れる必要があるなと感じ、今はもっと安いオンライン英会話で25分のレッスンを毎日やっています。料金を気にしないでできるのが大きいです。

ただ、他のオンライン英会話をやってみて思うのは、突っ込んだ指摘をしてくれないってことです。ブライチャーの先生は毎回赤を入れ、テキストで残してくれるので、ありがたく、ちゃんとしてるなと思います。

授業が50分なのもいいし、オンライン留学だと担任制だから、「昨日言ったことができてないですよ」と指摘してもらえます。

私もまたもう少し英語力をつけてから、再度挑戦しようと思います。

これから受ける方にアドバイスはありますか。

ぜひオススメしたいです。特にオンライン英会話で成長を感じられてない人、勉強方法が正しいかわからない人、中弛みしてる人、いっぱいいると思います。TOEICの勉強やってるけど、スピーキングの練習を迷ってる人にも向いてると思う。

また、事前準備を可能な限りしておくといいと思います。海外に留学するなら生きていくためのコミュニケーション、例えば、緊急の盗難とか救急車を呼ぶとか、基本的な英語を覚えますよね。これと同じで、想定されるものは言えるように準備した方がいいです。また、自分の好きなこと、自己紹介なども言えるようにしていくと良いと思う。

コロナで給付金が出て、使い道を考えてない人いると思うんですね。私も、今まで漠然と留学してみたいなと思ってたけど、働いてるし、子供いるし、できない理由ばかり並べてた。

今回、オンラインで、必要じゃないお金が入ったので、やってみて、とてもよかったです。給付金を何に使おうか迷ってるって人は、そのお金で1週間のオンライン留学はできるので、やるべきじゃないかと思います。

ありがとうございました。


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