学習時間は2000時間以上。初心者が発音レッスンでキッカケを掴み、外資系のマネージャーに

外資系企業でのキャリアアップを目指して30代で英語学習を開始されたHさん。2017年に初心者の状態でセブ校に1週間留学。念願のマネジャーになってからも、再び2018年に2週間留学し、その後も現在まで約4年半、My Brighture で2000回を超えるレッスンを継続中です。ブライチャーを英語学習の中心に据え、英語で面接を受けて合格するまでに。「発音を学ぶことが上達のキーだった」というHさんに学習法を聞きました。

Hさん/40代/男性/会社員

英語の勉強を始めたきっかけから教えてください。

大学卒業後に日本の会社に就職後、29歳で外資系企業に転職しました。元から英語が得意ではなかったし、日本国内の外資系企業では、マネジャーにならない限り、日本語だけで仕事ができてしまいます。だから、当初は英語はやる必要ない、自分には無理だろうとほぼ諦めていました。

ところが、数年働いてみると、英語を使える人は選べる仕事も多く、やらないと将来人間としての幅が制限されてしまうことに気づきました。同時に海外の文化に触れて人間の幅を広げたくなりました。そこで35、6歳から本格的に勉強を始めました。

当初は、どのように学習されたのですか。

2年ほど英会話学校に通ったり、TOEICの勉強をしたり、文法をやり直したりしました。中学英語も忘れていて、最初のTOEICは300点前半でした。

その効果はありましたか?

多少の手応えはあるけれど、どうにも相手の英語が聞き取れない。「仕事で使うのが目標なのに、上達のペースが遅い。このスピードでは目標達成時には定年になってしまう。このままではコミュニケーションはできないだろうな」と。

集中できる環境に身を置こうと、ネットで探してセブのブライチャーに留学することにしました。

なぜ、ブライチャーを選んだのですか。

これまでの学習から「たくさん聞けばいつか聴こえる、というのは違うんじゃないか?」と思っていました。だから、松井博さんの考え方「発音やライティングを重視し、4技能を集中的に鍛える」ことに共感しました。特に発音の大切さを強調しているところです。

また、「厳しい」と評判だったので、基本的にストイックにやりたい自分には向いているかな、と思いました。

2017年、初の留学体験のことを教えてください。

最初に松井さんのカウンセリングがあったのですが、「基本的な音のルールを理解できてない。簡単な文章の意味が取れていない」と言われ、発音(PP:Phonics and Pronunciation)リスニング(LS:Listening and Speaking)ライティング(RW:Reading and Writing)ビジネスコーチング(BC:Business Coaching)などのクラスを受けました。 セブについてからは、初めての海外留学でワクワクしていました。

授業はいかがでしたか。

授業では、先生が言っていることがほとんど聞き取れない。指導の内容の英語がわからない状況でした。何度か言ってもらって理解できないときは、文章で書いてもらえば、受験英語の経験で、辞書を引いてなんとか意味がわかる程度です。

スピーキングでは、「お題を出されて、話しなさい」と言われるのですが、1、2センテンスしか話せない。

一番辛かったのはライティングの宿題で、4時間もかかっていました。夜寝る時間は1時とか。ご飯を食べにいく時間もなく、マクドナルドとかジョリビー(フィリピンのファストフード)ですませていました。どこにも出かけず、ホテルにこもりきりでした。

印象に残っているレッスンを教えてください。

人生で初めて発音を習い、やはり重要だなと感じました。「1週間では変わらない」と言われますが、僕にとっては変わりました。1週間だと母音くらいしかできず、トレーニングが終わっていない状況でしたが、洋楽で歌を聞くと、確かにそう発音しているな、と確認できるようになりました。

あとはライティングです。エッセイを人生で初めて書いたのですが、書けば書くほど、喋る時にスムーズになっていく感覚がありました。例えば僕は冠詞が苦手なのですが、書くことで、冠詞の感覚を一個一個意識するようになり、結果として読むのも早くなった感じがありました。

初めて「本当に喋れるようになるかもしれない」という感覚があった

1週間で効果を感じたのですか?

手応えはありました。この1週間で、英語の勉強のやり方がわかって、初めて「本当に喋れるようになるかもしれない」という感覚がありました。それまでの学習は、確かにテストの点は上がるかもしれないけれど、続けていって喋れるようになる感覚はなかったんです。

特に初心者は発音を先にやらないと、どうにもならないのではと思います。音が間違っていると、今持っている知識が役に立たないですよね。音を勉強してわかるようになった上で、文法、リーディングができていくと喋れるようになるだろうと。

留学後はどのように学習したのでしょうか。

当時はまだブライチャーのオンラインレッスンはなかったので、自分で近い形を作ろうと、他社のオンラインのライティングと英会話レッスンを組み合わせて続けました。書く習慣、喋る習慣を作ったわけです。発音は発音判定アプリを一生懸命やっていましたが、あまり効果は感じなかったです。

1年やって、上達は感じられましたか。

自己学習で埋められたのは、言葉を発することにとことん慣れることと、ライティングが上達したことだと思います。喋る上での緊張がなくなっていきました。こうして、1年後ブライチャーのセブ校に2週間留学しました。

2回目の留学で、1回目との変化はありましたか。

ライティングを1年やったことで、ブライチャーでの評価も伸びました。宿題の時間も2時間ほどに短縮しました。

ただ、スピーキングが弱く、音も少し聞けるようになっていましたが、不十分でした。発音をちゃんとやらないと、と思って、PPを2コマにしましたが、2週間ではまだ追いつかなかったです。

ちょうどその頃、ブライチャーのオンラインができたので、滞在中に帰国後のレッスンを予約し、2週間の留学の続きをずっと日本でやろうと思いました。

ブライチャーを優先度1番にすると決めた

留学中に予約。なぜそこまでしたのでしょうか。

僕はブライチャーを優先度1番にし、それなりにお金をかけてやろうと決めました。PPは2018年からまる2年間、ほぼ毎日1コマか2コマ取りました。PPとライティングとスピーキングなど、1日で3コマとる日もありました。 この頃にはすでにマネジャーのポジションになり、英語で仕事をしなくてはいけなかったのです。

苦手だった聞き取りに変化は出ましたか。

セブ校の後、1ヶ月くらいでPPが一通り終わるのですが、全部習ってから、少しずつ聞き取りに変化が出始めたように思います。さらに復習のために2年くらい続けると、個別の音は理解できるようになりました。途中でリンキングなどを教える SF(Speech Fluency)に切り替えて、今でも続けています。だんだん聞き取れる量が増えてきます。

ライティングは週2回エッセイを書きました。1年やって、だいたい40分で終わるようになりました。

TOEICの点数は、ブライチャーから帰って半年くらいで2回目で800点を超えました。しかし800点では仕事で使えるレベルではなかったです。

聞き取りについて、その後はどうでしたか。

当初は先生の表情とかを読んで、なんとか趣旨は理解できている、という感じでした。そのレベル感が変わるのは、2回目の留学から2年くらいかかったと思います。だんだん改善し、TOIECが900点近くなっていくと大体聞けるようになりました。

他の学習はしなかったですか。

ほぼブライチャー1本で、細かいアプリをたまに使ったりするくらいです。僕は勉強が嫌いで、単語帳もすごく苦手なので、特に単語学習もやっていません。ライティングで記事を読むだけです。多読と言えるかわかりませんが、「Who is」 シリーズは30冊読んでます。

予習・復習はどうしましたか?

実はあまりやってません。僕の場合、毎日レッスンをとるので、昨日のことを覚えているのです。1週間に1回だと復習がいるけれど、毎日とってると復習はいらないのではと思います。予習も特にやらず、レッスンに集中して宿題をきちんとやっているだけです。

国際会議で「発音がわかりやすい」と言われるように

普段の仕事で、英語の上達を感じるシーンはありますか。

国際会議のディナーで喋っていると、よく、僕の発音はわかりやすいと言われます。だから少なくとも「音は間違っていないんだな」と思います。一方で、音がわかってないと臆病になり、発言もできないから、失敗すらできないです。やっと失敗する機会ができたと思ってます。

仕事ではどのように英語を使っていますか。

仕事では今でも大変です。今は国際会議で僕だけが日本人、ということがあるのですが、会議の内容は聞き取れるのですが、その前のアイスブレイクは辛いです。

それからアメリカ英語しか習っていないので、オーストラリアとか英国とかアクセントが違うと戸惑います。ポッドキャストとか普段からいろんなアクセントを聞く量を増やさないとと思っています。

また、英語はコミュニケーションで、文化的背景がわかっていないと良くわからないこともあります。

今はどのような科目をやっていますか。

SF、LSと、RWと基本は週5コマくらいのペースで取っています。SC(Social Conversation)も月に1回くらい。仕事でやっていることがほぼSCと同じなので。

ブライチャーの学習は価値があったと思いますか。

結果として価値があったと思います。昇進にも転職にも影響しました。去年転職し、よりインターナショナルな環境になりました。面接も全部英語でした。転職活動も、英語への投資がなければできなかった。僕はボーナスを全部振ってしまったのですが、他の人が同じようにするのは大変かもしれないですね。

また、仕事を通していろんな国籍の方と話す機会ができたし、海外出張の機会も増えました。家族旅行でも、お父さんが話せると家族が安心することがわかりました。

長くやって思うのは、語学学習のために作られた教材ではなく、実際に英語圏でネイティブが読む記事を使うので、身につける表現が仕事で生きていることです。テスト勉強では出てこない単語もありますが、現場では出てくるのでビジネスで直結する感じがあります。

ブライチャーをお勧めしますか。

もう何人にも勧めています。他と違いカリキュラムが体系立ててあり、従ってやっていくと自然に力が上がる仕組みになっています。授業の進め方も、Google Docsを使い、環境としてスマートで、煩わしくないです。

何回か、他のオンラインも試したのですが、先生の質のバラツキが気になりました。ブライチャーも5年やると先生の入れ替わりがありますが、教え方がブレない。エースの先生いなくなると困る、みたいなのがなく安定しているなと思います。

スランプはありましたか。

伸びないなというときは、めちゃくちゃあります。でも、時間をかければみんなできるようになると思います。スピードについては才能だと思うのです。もっと音に敏感な人は1年くらいで上達するかもしれません。でもそういうもんだ、と割り切ってしまって、人と比べるのはやめました。辛くなるだけなので。

初心者に対しても勧められるでしょうか。

上級者向けとは思わないです。特に初心者が発音から学べるのはむしろチャンスです。中学英語くらいまでは復習して、PPからスタートしたらいいと思います。当時は音の種類も理解してなかったところから、だんだん難易度が上がっていくのがわかりました。

今後の学習予定を教えてください。

今までは海外の小学生・中学生むけの本を読んでいましたが、ビジネスの洋書を読めるようになりたいです。あとは、IELTSやTOEFLなど、TOEICではないトータルな評価をする試験を目標に設定してやろうかと思っています。

ノンネイティブでビジネスに飛び込むと、満足とか十分なレベルになる感覚はおそらくずっとないのだと思います。何かを達成したら、次の目標が見えて、勉強を続けていくんだろうなと思います。

読者の皆さんに言っておきたいことはありますか。

音の大切さです。発音を軽く見ている方は英語でご苦労されていると感じます。PPだけでも受けられるので、音の勉強はどういうものか、体験しておくとすごくいいきっかけになるんではないでしょうか。

ありがとうございました。