11 2月 間違えやすい「both」「either」「neither」を正しく使おう
「both」「neither」「either」は中学校で使い方を習う、基本的な英文法です。
例えば、
Both John and I went to the bar last night.
ジョンと私は昨夜バーに行きました。
あるいは、
Either John or Mike has to work on Sunday.
ジョンかマイクのどちらかが日曜日に仕事をしなければならない。
それから、
Neither Mom nor Dad was at home when I called them earlier today.
今日、さっき電話した時には、ママもパパも家にいませんでした。
なんて感じに、それぞれの使い方を習います。
まずは種類を知っておこう
この3つを表にまとめると、このような感じになります。このルールには「相関接続詞」という、難しい名前がついていますが、その名称を覚える必要はありません。
最初の2つ、“Both A and B” と “either A or B”はみんなあまり間違えません。しかし3つ目の“Neither A nor B”は、かなりの方が混乱します。また、上の二つでも、動詞の使い方を間違える方が割と多いです。ですのでこの記事は、これらの間違いやすい点に的を絞って解説します。
Both… and… は複数形、either… or…. は単数形です
Both… and… では主語や目的語が複数扱いになり、either… or…. だと単数扱いになります。そんなの当たり前だよ、と思うかも知れませんが、これ、すごく間違える人が多いので気をつけてください。
いくつか例を挙げてみましょう。
Both Mom and Dad are going to be out of town this weekend.
ママもパパも今週末は留守にします。
ママとパパの両方が留守になるので、当然ながら主語は複数形です。ですから、主語“Both Mom and Dad”に続くbe動詞は、is ではなく、are となります。
これがもしも、
Either Mom or Dad is going to be out of town this weekend.
今週末はママかパパのどちらかが留守になります。
ならば、ママかパパどちらか一人だけが主語となるので、続くbe動詞は単数となります。なお、この時のbe動詞は、動詞に近いほうの主語と一致させるため、isではなくて am です。これ、でも、間違ってare にする人、本当に多いです。初心者だけでなく、TOEIC900点以上や英検一級の方でも、かなり頻繁に間違えます。二つの名詞を並べるため、ついつい引っ張られて複数形にしてしまうようです。是非気をつけてください。
なお、もう一つトリッキーなパターンを挙げてます。
Either Dad or the children are in the house.
パパか子供たちのどちらかが家の中にいる。
この場合だと、childrenが複数形なので、続く動詞はareとなります。こんな場合もありますので、「”Neither… or” は単数扱いだ!」と決めつけないようにしてください。
もう一つ同じようなパターンを見てみます。
Both John and I use iPhone.
ジョンも私もiPhoneを使っています。
Either John or Mike uses iPhone. I don’t know which one.
ジョンかマイクのどちらかがiPhoneを使っています。どちらかはわかりません。
同じ話ですが、これもまた割とみんな三単現のs を忘れがちなので、主語が単数か複数か見極めて、動詞の形を選択するようにしてください。
Do you want to go to lunch at either noon or 3 pm? の適切な答えは?
ではもしも、
Do you want to go to lunch at either noon or 3 pm?
お昼と午後3時のどちらかにランチに行きますか?
と聞かれたら、いったいどう答えるのが正解なのでしょうか? 仮にYes.と答えたら、いつお昼に行くのでしょうか?
これ、ややこしいんですけど、もしもYes.と答えたら、お昼と午後3時のどちらでもいいから、ランチに行きたいのです。逆に No. と答えたら、どちらでも行きたくないというわけです。
なので、
Yes, I do want to go to lunch. Either noon or 3 pm is fine by me.
はい、お昼に行きたいです。お昼でも15時でも構いません。
などという感じに答えれば大丈夫です。そして、もしもどちらの時間も都合が悪いのなら、
No. I don’t want to go to lunch today. I am packed with meetings all day.
いや、今日はランチに行きたくても行けないんだ。一日中打ち合わせが詰まってる。
などと答えることになります。
「両方とも〜していない」と言いたいとき
さて、最後に「両方とも〜していない」と言いたい場合です。これ、日本語からの翻訳癖がついていると、両方だからboth なんて感じで始めてしまい、
Both John and I are not going to lunch.
なんて言ってしまいがちです。
別にこれはこれで通じますし、間違っているわけではないのですが、あまり自然ではありません。こんなときには、
Neither of us is going to lunch.
とか、
Neither John nor I am going to lunch.
などといった方が自然です。
つまり、「両方〜しない」ならば、反射的にbothで文章を始めるのはなく、neitherで始めるのがポイントです。
またneither のポイントは、bothと違って単数形扱いとなるところです。なので、
Neither John nor I are going to lunch.
とは言わず、
Neither John nor I am going to lunch.
と単数扱いになります。動詞の形は、“neither… or”の時と同じく、動詞に一番近い名詞に合わせます。この例文の場合には、I に合わせて、amになります。 もしもこれが ”John nor I”ではなく、”John nor Mike”だったら、
Neither John nor Mike is going to lunch.
と、be動詞がam ではなく is になります。
これが一般動詞だったら、動詞にsがついて
Neither John nor Mike has the key to the office.
のように、have が has に変わります。
まとめ
それでは最後にまとめです。
– 主語にbothを使うときには、主語が複数形なことを忘れずに、続くbe動詞を必ず複数扱いにする。
– 主語に eitherまたはneither を使うときには、主語が単数か複数か考えて、続く動詞を必ず単数、または複数扱いにする。(Either Mom or the kids are in the house.)
– Either または neitherの場合には、動詞に一番近い主語に、動詞の形を合わせる。(例:Either Mike and I am going to the bar.)
-「両方〜しない」と言いたい時には、bothで始めずに、nether… nor を使うことを心がける。
さて、覚えたての文法を自分のものにするには、実際の会話に応用することを想定して、すぐに練習するのがポイントです。そうしないと、いざ本番という時になかなかうまく使えないものです。
Mike: Hey, both John and I are planning on going to Mt Fuji this weekend. Do you want to come along?
Andy: Sure. Which day are you going to go there?
Mike: It really doesn’t matter. We can go either Saturday or Sunday. Which day would you like to go?
Andy: Hmm. It has to be Saturday as I am visiting my Mom on Sunday. Hey, do you mind if I bring my wife along? Only the problem is that neither I nor my wife can drive. Would that be a problem?
Mike: Nah. Either John or I can drive. You guys can pay for the gas. How’s that sound?
Andy: Sounds good to me. What time shall we leave?
Mike: Let’s leave early. Either 5 or 6 am?
Andy: Either is fine by us.
Mike: OK. we will leave at 5 then.
マイク:ねえ、ジョンと僕は今週末に富士山に行く予定なんだ。一緒に行く?
アンディ: もちろんだよ。どっちの日に行くの?
マイク:まあどうでもいいよ。土曜日か日曜日のどっちでも。どちらの日に行きたい?
アンディ: うーん。 日曜日に私のお袋のところに行くので、土曜日だな。ねぇ、嫁さんを連れて行ってもいい? 問題は、どちらも俺も嫁さんも運転できないんだよ。それでもいい?
: いや。ジョンか俺が運転するからいいよ。お前らはガソリン代を払えよ。それでいい?
アンディ: おお、いいよ。何時に出る?
マイク:早めに出よう。5時か6時?
アンディ: どっちでもいいよ。
マイク:OK。じゃあ5時に出発しよう。
こんなふうに文章を作ってみて、口に出し、何度も練習して定着を図ると、実際の会話のシーンでも、淀みなく出てくるようになります。また、映画やドラマの会話シーンなどにも頻繁に登場しますので、ぜひ、いろいろなドラマを見て、実際の使い方に馴染んでください。
Brightureでの取り組み
Brightureでは特に「文法のクラス」というのは用意していません。次の3つの授業で文法の理解を深めていきます。
Everyday Speech
英文法やイディオムの学習を目的とした初心者〜中級者向けの授業です。
Reading and Writing
Reading and Writingは、ブライチャーで英語力の基礎固めと位置付けられる重要なマンツーマン形式の授業です。課題図書をこなすことで自然な英文に大量に触れ、英作文をすることで文法のミスや不自然な言い回しを減らしていきます。
Daily Conversation
日常会話でよく使う言い回しを学ぶクラスです。こうした初歩的な言い回しも丁寧に指摘してくれます。