上達への近道は諦めずに続けること ーーー 半年間のフィリピン留学で初心者からビジネスレベルの英語力を習得したフリーランスのKさん

「新しいことを学ぶよろこび」に目覚めて留学を決意したKさん。留学当初は「Yes/No」を使った簡単な会話しかできなかったそうですが、今では担当講師から「ビジネスで通用する」と太鼓番を押されるくらいの英語力に。その秘訣はどこにあったのか、伺いました。

Kさん /40代 /フリーランス/24週間

留学前はどんなお仕事をなさっていたんですか?

ウェブディレクターとして12年間前の会社に勤めていました。昨年仕事をやめて時間ができたのを機に、留学を決意しました。

フィリピン留学を決意したきっかけを教えてください。

プログラミングを学ぼうと思ったからです。プログラミングのスキルを磨くためには英語を自由に使えたほうがいい。遠回りかもしれないけれど、結果的には効果的にスキルアップできるんじゃないかと思ったんです。

でも学校を出てから英語なんて勉強したことなかったので、どうせならハードな環境に身をおいて、集中して学びたいと思い、費用対効果の高そうなフィリピン留学を決意しました。

お仕事で英語が必要だったわけではなかったんでしょうか?

はい、直接は必要ありませんでした。

実は去年の1月に、3ヶ月間AIのプログラミングの講座に通ったんです。同じ仕事を長く続けていると、自分が知っている知識の範囲でしか仕事をしなくなってくるんです。それが嫌で。

講座の初日は楽しくて、新しい知識を学ぶことの嬉しさで興奮して眠れなかったのを覚えています。

一方で、英語力の必要性にも気付きました。AI講座で使うデータはすべて英語。その講座で出された課題のひとつに「アメリカのある州の住宅販売価格をプログラミング言語のPythonを使って予測する」というものがありました。

その課題に取り組んでみて直面したのは、「Properties」「Basement」とか、それぞれのデータの名称が何を意味するのかすら分からなかったことです。そこから調べないといけなかった。

さらに、プログラミングをする上で分からないことをネットで調べると、日本語の情報より英語の情報のほうが圧倒的に多い。これは英語ができないとダメだな、と痛感しました。

もうひとつは、これからキャリアの途中で「学び直し」が必要だと感じていたことです。人生100年時代と言われる中で、学校で学んだ知識とその延長線の経験だけで生き延びることにも不安を持っていました。

いまの自分の知識と経験に何をプラスしたらその不安を払拭できるのか。英語ならこの先社会がどう変わったとしても、その必要性は変わらないんじゃないか、そう思って本腰を入れて英語をやろうと思ったんです。

では、Brightureを選ばれた理由を教えてください。

ネットを使って調べました。観光に行くわけじゃないのでしっかりと学びたかった。「語学留学 スパルタ」みたいな感じで検索したら出てきたのがBrightureだったんです。

ホテルが学校のすぐ近くにあるっていう環境もいい。安全そうだし、ここなら集中して英語に取り組めると思いました。その選択は間違ってなかったと思います。

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最初は「Yes/No」しか話せなかった

もうビジネスで使ってもいいレベルの英語力だってAA(※)も言っていました。

本当ですか?

初めてここに来たときは「Yes / No」でしか会話ができなかったので素直に嬉しいです。

留学が終わりに近づいてくるにつれて、カフェの店員さんと軽く雑談したり、宿泊先のホテルのルームキーパーの人と世間話とかはできるようになったんですが、ビジネスレベルの英語力っていうのは自分でも驚きですね。

※AA=Academic Adviserの略。生徒一人ひとりについて、学習の相談に応じるとともに、担当する生徒の学習の進捗を総合的に管理する。

そこまで英語力を伸ばすことができた秘訣みたいなものはありましたか?

一つは先生を信じてついていったこと、あとは仲間の存在でしょうか。

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先生たちがチームになって弱点を補強してくれるよさ

授業や講師はいかがでしたか?

1日が6コマあって、担当の先生がそれぞれ違うんですけど、僕を担当してくれているすべての先生がチームになって、弱点や伸ばしたいところを共有してくれているっていうのが徐々に分かるようになりました。先生たちの指導がちぐはぐにならず、一貫しているので信じてついていくことができた。それがよかったです。

具体的に教えてもらえますか?

例えば午前の最初の授業で「今日はこの単語を使って話すように」と指導されました。その後のクラスで、別の先生が、その単語を使っていた。

最初のうちは気づかなかったんですけど、それが何度か続いた時に「これって偶然なのか?」とふと思ったんですよね。

実は先生たちが毎日ミーティングをして、僕のクラスで使う新しい単語や表現を申し合わせてくれていたんだそうです。

留学に来る前に一つ決めていたことがありました。先生はプロで自分は初心者。だから先生から言われたことはプロの指導だと信じて、否定せずにちゃんとやろうって。自分のレベルの英語力で、この先生がいい・悪いなんて判断できない。

もちろん「え?」と思うこともありました。「今日はこういうルールで何分間しゃべりましょう」とか突然言われて「そんなのできないよ」とか内心思ってしまったり。

でも「できません」とか「自分にはまだ早い」とか言っちゃうと、結局は自分の心地いいレベルの英語の中に留まっているだけで、上達なんてできない。だからとりあえず言われたことは受け入れて、チャレンジする。できないとかやりたくないとか、そういうことは絶対に言わない。

ストイックですね。

英語を喋っていい気分になるために留学に来たわけでもないし、先生からちやほやされたくて英語を学んでいるわけでもありません。だから指導には素直に従う。無理だと思っても絶対についていく。その基本姿勢は崩さずに行こうと決めていました。

仲間がいたから乗り切れた停滞期

実際に留学に来てみて、イメージと違っていたところはありましたか?

僕レベルの英語ビギナーの方が意外に多かったっていうことです。

いろいろなバックグラウンドを持った人がいて、それぞれの理由で英語を学んでいる。でも「英語を真剣に学びたい」という気持ちはみんな共通しています。だから悩みを打ち明けやすかったです。

24週間の留学は「仲間がいたから乗り切れた」?

仲間の存在は大きかったと思っています。

英語のレベルは違っても、みんな多かれ少なかれ同じ悩みをかかえていたり、過去に悩んで、答えを持っている人がたくさんいたので、自分の悩みを打ち明けやすかったです。

具体的にどんな悩みを抱えておられたんですか?

いろいろありましたが一番悩んだのは「(英語力の)伸びを感じなくなったこと」です。

Brightureでは2週間に一回、今の英語力を客観的に数値化して評価してくれる「エバリュエーション」があるんですが、留学2ヶ月を過ぎた頃から、その数値がまったく伸びなくなりました。話せるようになっているっていう実感もなくなって、一日一日をどうにか乗り越えていくっていう時期がしばらく続きました。あの時期は辛かったです。

フィリピン留学で「伸びを感じられなくなる時期」というのは多くの方が経験されますが、本当に辛いそうですね

結果的に停滞の時期を乗り越えて伸ばすことができましたけど、この「伸びを感じられなくなる時期」をどうやって乗り越えていくかは、留学の成否に大きく関わっていくと思います。

英語の習得にはとにかく時間がかかります。だからどれだけ辛くても「継続する」っていうことが必要。続けてさえいれば、いつか必ずできるようになる。僕の場合は同じ境遇の仲間がいて、いつでもアドバイスをしたりされたりできるという環境が大きかったです。

もちろんインターネットを使えば同じ境遇の人もいますし、参考にできる情報も得られます。けど、同じ空間を共有している人と話ができるのとは全く別だと思います。

セブに来たからこそできたこともたくさんあったということでしょうか?

仲間に出会えたことの他に、覚えた英語の表現がすぐに使える環境が学校の外に広がっているっていうのも大きかったです。

例えば午前中の授業で覚えた表現を昼休みにモール内のカフェで使うとか。新しく学んだ表現の定着の仕方が全然違いますよ。そういうのは留学じゃないとできないことだと思います。

例えば一つ新しい単語を覚えたとして、それを使える場面って日本にいたらほとんどないじゃないですか。結局新しい表現はただの「知識」になって、それで終わり。でも、語学ってそういうことじゃないですよね。

ライバルは昨日の自分

具体的に「ここは伸びたな」と自信を持って言えるところはありますか?

ライティングですね。

最初は150ワード書くのに3時間以上かかっていたのが、一時間以内に300ワード以上書けるようになりました。

300ワードを使ってエッセイを書くのは普通の日本人にはできません。

話すことと書くことはリンクしていると思います。話せないことは書けない。ライティングのスキルが伸びているってことは、話す力が伸びているってことだと思っています。書けるようになると、自分の表現の中に前は知らなかったフレーズだったりイディオムだったりが蓄積されていくんです。

そういうのは、独学で学んでいる限りは気づきにくいし、会話を中心に学んでいると伸びにくい部分でもあります。

今では、Brightureを卒業したあとに Airbnb でお世話になる予定のアメリカ人と気軽にメッセージをやり取りしたりしています。

40歳を過ぎて、ほぼゼロの状態から英語を始めることに不安はなかったですか?

最初のうちは、例えば僕よりずっと若い子たちがBrightureに留学に来てスラスラ話しているのを見たりすると「自分がこのレベルに到達するにはあとどれくらいの時間が必要なんだろう」と思ってちょっと暗い気持ちになったりしたことはありました。

日本にいるときだったら単純に「ペラペラ話せていいなぁ」くらいにしか思わなかったと思います。

でも今は流暢に話せる人たちがそのレベルの英語力を手に入れるために費やしてきた時間や熱意を、素直に尊敬できるんですよね。それはBrightureでそれなりにしんどい思いをして「英語を学ぶことは決して簡単なことではない」っていうのを身にしみてわかったからだと思っています。

次はKさんがそんなふうに思ってもらう番ですね。

そうなると嬉しいですけど、他人と自分の英語力を比べたってなんの意味もないです。比べるなら、昨日の自分。今日の自分は昨日の自分より少しだけ英語ができるようになっている。そう信じて、日々努力を重ねていくしかないです。結局はそれが一番の上達の近道だと思います。

ありがとうございました。